河北春秋(8/7):女子ゴルフの宮里藍さん(宮城・東北高出)…

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 女子ゴルフの宮里藍さん(宮城・東北高出)は2010年に米ツアーで5勝し、日本勢として初めて世界ランキング1位になった。この年から約3年間が全盛期だったろう▼メジャーのビッグタイトル獲得も間近とみられていたが、かなわなかった。力がピークにあると自覚しながら届かぬ勝利。「どうしたらいいんだろうと立ち止まってしまった。自分を見失った」。藍さんは17年の引退会見で振り返っている▼厚い壁をいとも簡単に乗り越えたのが渋野日向子選手(20)である。メジャー初挑戦でAIG全英女子オープンを制した。日本勢のメジャー勝利は1977年の樋口久子さん以来、42年ぶり2人目の快挙だ▼プロになってまだ1年。アマチュア時代は目立った戦績がなく、プロテストも1度落ちている。それがどうだ。今季日本ツアーで2勝した勢いをそのままに、笑顔を振りまきながら積極的にコースを攻めた。海外メディアから「スマイリングシンデレラ」と呼ばれても、「シンデレラは違うだろっ」と返す無邪気さも魅力だ▼全英女子オープンは藍さんが初めて挑んだメジャー大会だった。渋野選手ら「黄金世代」とされる98年度生まれのほとんどは藍さんに憧れてプレーを始めた。藍さんのバトンは新しい世代へと引き継がれていく。(2019.8.7)