エド・シーラン『No.6 コラボレーションズ・プロジェクト』 ジャンルを越えたエドの新しい魅力が広がる

エド・シーラン『No.6 コラボレーションズ・プロジェクト』

 これはエドがお気に入りのアーティストとコラボして制作した、4枚目の新作です。

 ダンス系のプロデューサーが旬のシンガーやラッパーを起用した作品が、昨今のコラボブームに火をつけた感がありますが、それ以前からネットやSNSはアーティスト達に他アーティストと共演しやすい環境を作ってきました。エドも11年のデビュー・アルバム以前に、お気に入りのUKのラッパーをフィーチャーした本作のプロトタイプとも言えるEP『No.5コラボレーションズ・プロジェクト』を発表しています。

 シンガー・ソングライターにとって自分のサウンドや思想に縛られず才能あるミュージシャン達とジャンルを越えて共演することはアーティスト冥利に尽きるものであり、リアル・タイムで異なる才能が生みだす音楽にはこれまでにはなかった魅力があります。今回エドが共演を依頼したアーティストはカリード、カミラ・カベロ、チャンス・ザ・ラッパー、ジャスティン・ビーバー、エミネム、ブルーノ・マーズ、そしてH.E.R.、イエバといった面々、いずれもずば抜けた才能の持ち主です。(ワーナーミュージック・1980円+税)=北澤孝

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