農水省が『棚田カード』作成 平戸「春日の棚田」 波佐見「鬼木棚田」 風景写真や特徴など記載

平戸「春日の棚田」(上)、波佐見「鬼木棚田」(下)

 農林水産省は、県内の棚田のうち、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産、平戸市の春日集落と、東彼波佐見町の鬼木地区の「棚田カード」を作成した。
 棚田の魅力を紹介し、保全の機運を高める狙い。春日のカードは、集落内の案内所「かたりな」で観光客らに無料配布している。
 「カード」は、同省が取り組みの第1弾として31府県56地区分を作成した。縦6.3センチ、横8.8センチで、各千枚限定。表面はそれぞれの棚田の風景写真を掲載し、裏面は総面積や作付けする米の種類、稲刈りの時期などを記した。
 それぞれの棚田の特徴も記載。春日では、地域住民が語り部として観光客をもてなすことや、鬼木では毎年、住民が複数のユニークなかかしを飾り付けるまつりがあることなどを説明している。
 平戸市の担当者は「多くの人が訪れたくなる魅力的な農村地域形成に役立てたい」と話す。
 波佐見町は農産物加工品販売所、鬼木加工センターで今月中に実施するアンケートの協力者に贈る予定。

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