小泉議員が滝川さんと結婚 一問一答「素のままでいられる」

小泉進次郎衆院議員の実家前で取材に答える小泉氏(右)と滝川クリステルさん=横須賀市三春町

 結婚することを公表した小泉進次郎衆院議員(11区)とフリーアナウンサーの滝川クリステルさんが7日、首相官邸で記者団の取材に応じた。主な一問一答は次の通り。

 -官房長官と面会したが、内容は。

 小泉氏「官邸という場で私事で大変恐縮ですが、ようやく結婚することになりました。それで官房長官にご報告にうかがいまして。総理にも直接お会いしまして、ご報告することができました」

 -どういったやりとりがあったのか。

 小泉氏「長官からは『おめでとう』と。『俺も勘が悪いな。滝川クリステルさんとどうして一緒なんだろう。犬の活動をやっているから、それかなあと思った』という話の後に、お祝いの言葉をいただいて」

 「総理のほうにうかがったら、『おめでとう。お父さんはなんだって』と。うちのおやじは相変わらずです。『一度は(結婚を)したほうがいいよ』と。そういうタイプのおやじですと(説明したら、総理も)『実は僕も結婚するときに小泉さんのお父さんに報告したんだよ』『そしたら普通さ、まずおめでとうとか言うでしょ。それがね、結婚は大変だよ、とそう言われたね。だけど、おめでとう』と。そういう温かいお言葉をいただきました」

 「今回、突然のことになりましたが、このように報告することができて。そして今、実はおなかの中には子どももいますので。どうかこれからできる限り静かに温かく見守っていただきたいなと思っています」

 滝川さん「このたび結婚することになりましたが、いろいろと環境も変わると思いますので、皆さまに温かく見守っていただければ幸いです。よろしくお願いいたします」

 -なれそめは。

 小泉氏「昨年からお付き合いを始め、そして自然な形で結婚の報告、妊娠の発表になれたことはうれしく思います。今回、発表に至るまでは一度も外に出たこともないし、一度もどこかに一緒に移動するとかもありませんでした。実はこの前、横須賀の実家に私とクリステルさんと、彼女が数年前に福島県から引き取った保護犬のラブラドルレトリバーのアリスというかわいい犬がいるんですけど。一緒に実家に行ったんですね。実はそのときが初めて2人で一緒に外に出た機会で」

 「今日、この場所はまさに政治の、権力の中枢ですけど。この政治ばかの私がクリステルさんといると、政治という戦場から離れることができ、自分自身がもたれかかって、寄りかかっていいような。そういう無防備な自分に、政治家・小泉進次郎から、人間・小泉進次郎に、そういうふうにさせてくれる。そんな存在だったことも、私にとっては大きなことでしたね」

 -滝川さんは。

 滝川さん「本当にいつも、緊張感を持った毎日なので、その中でいかに彼自身の本当の素の自分が出せる場をつくるかっていうことが、お付き合いをしていく中で一番大事なことだと思っていたので。お付き合いをしている中で、そういったところを引き出すことが、自分自身、いろいろ時間を重ねる中でできていったので。その中で新しい面とか、リラックスした面が見えるところが、素のままでありのままでいられる、良い関係だと思っています」

 -結婚の決め手と、このタイミングになった理由は。

 小泉氏「決め手は理屈じゃないですね。正直言って、うちも育った環境とかおやじのこととか、いろいろありましたから。絶対結婚という価値観とか考え方は正直、私にはありませんでした。だけど、その気持ちを溶かしてくれた、自然とそういう決断をするに至ったことが、まさに理屈を超えているところなのかなと」

 「理屈を超えたところっていうのは、やっぱりこの政治の世界って、私からすれば戦場なんです。いつ命を落とすか分からないというかね、やるかやられるか。そういった部分は権力闘争の中で避けられない部分があって、常にどこかこわばって、緊張感持って、警戒心を解かず、まるで寝るときもいつもよろいを着たまま寝てるというかね。そういった環境がずっと続いてきて。でも不思議と彼女といると、この場所はよろいを脱いでいいんだなあと。武器を置いていいんだなと。無防備でいいんだと。そういうふうに思えたのは、理屈を超えたと思います」

 -父親としての自覚は。

 小泉氏「こういう時って男ってダメですね。身ごもっている女性にかなうところはないなっていう。男としての駄目な部分? そういったところを正直感じますけど、ようやく安定期に入りまして。そういったことも、発表のタイミングの一つの考える考慮ではありました。あとは、昨日の8月6日、広島原爆の日。そして9日には長崎の追悼の日が来ますから。そこにこのような私事を発表する日が当たってしまうというのは、避けなくてはいけないと。そういったことを考えたとき、突然のことではありますけど、これも計算じゃなくて、今日だなと。本当にもう運が良かったとしか言いようがないんですけど、今日の午前中に官房長官に私からお電話をして、『ほんとに今日の今日で大変申し訳ないですけど、今日お時間ありませんか』ということで、(報告の時間を)いただいた次第です」

 「あとはこれから無事に妊娠期間を過ごして、来年年明けには出産ということになりますけど、そこまで静かな環境の中で彼女を守っていけるよう全力を尽くしたいと思います。仮に父親になった暁にはね、政治家・小泉純一郎のマネはすべきじゃないし、したくないと思うけど、父親としては小泉純一郎のような父親になりたいなと。愛情深く、心から自分が親から愛されているということを、一点の曇りもなく、思わせてくれたからこうやった生きてこれたと思うので。そんな父親になりたいと思います」

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