埼玉県幸手市長が広島の平和式典のあとに女性を殴打 いったいどうして? 地方首長たちの横暴ぶり

酔って犯罪をする者は必ず「覚えていない」と言います(写真はイメージです)

広島の平和祈念式典に出席した市長の“不謹慎なアフター”が大問題になっています。

7日午前2時半頃、広島市内のバーの女性店員を殴って、埼玉県幸手市長の渡辺邦夫容疑者が暴行の現行犯で逮捕されたことが報じられています。

一人で飲酒し、泥酔し、お金を支払わず出た渡辺容疑者を追いかけた女性店員の顔を数回殴ったと報じられています。女性店員にけがはなかったそうです。

渡辺容疑者は5日から7日まで広島出張で、8月6日の広島原爆の日に行われた平和記念式典に、幸手市の中学生6人とともに参列していました。

「市を代表して、中学生と参列したのに、恥ずかしいオトナですね。出張中に、深夜2時半まで前後不覚になるのも不謹慎です。平和祈念式典の後に女性に暴力沙汰とは言語道断です」

と幸手市民は激怒しています。

渡辺容疑者は、「全く身に覚えがないこと。なぜこのようなことになったのか理解できない」と容疑を否認しているようです。

渡辺容疑者は元幸手市議で、2011年に自民系の現職を破り初当選。現在2期目とのことです。

「もともと酒癖は悪かったです。酒が入るとわけわからなくなったり、恫喝したりするタイプでした。ただ、近年は立場を守るために近隣では大人しくして、遠方でハメを外していました。東南アジアに20回近くも行くなど、自由奔放な裏顔に一部の市民から反感を持たれていました。4年前の市長選で元助役との一騎打ちで61票差の僅差で再選してからは、より傍若無人になっていましたから、いつかはトラブルを起こすと危惧していました」(前出・幸手市民)

そもそも、市町村長、知事など地方の首長は、の危険な横暴ぶりは、幸手市長に限らないようです。

「東京都狛江市の市長は、市の職員に対するセクハラで辞任しました。兵庫県明石市長はパワハラ発言が騒動になりました。新潟県湯沢町では、スキー場を経営していた東京の業者に町長が寄附金を強要するという事件もありました。また、神奈川県鎌倉市では、市長が自宅近くへの市役所移転を進めているのが問題になっています。国会議員よりも市長の方が、その地域では権限があるので王様気取りになりがちです。市長の顔色をうかがいながら、町内で遭遇すると逃げる市役所職員の話もよく聞きます」

と地方自治に詳しいジャーナリストは語ります。横暴な首長の暴走を止めるには有権者がキチンと投票場に足を運んで賢明な投票をしないといけません。(文◎土竜妹子)

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