ホークス今宮、代打で初の12号逆転3ラン! ベンチスタートで「この一打席に懸けた」

ソフトバンク・今宮健太【写真:藤浦一都】

7回に自身初の代打ホームランとなる逆転の12号3ラン

■ソフトバンク 5-3 ロッテ(8日・ZOZOマリン) 

 ソフトバンク・今宮健太内野手が8日、ロッテ戦(ZOZOマリン)の7回、自身初の代打本塁打、12号逆転3ランをレフトスタンドに叩き込み、同一カード3連敗を阻止した。

 今宮の出番は2点を追う7回。1死一、二塁の好機で代打で登場。スタンドからの歓声に「期待されているな」と感じていた今宮。チェンが投じた初球、内角低めのカットボールに思い切りバットを振り抜くと、打球はソフトバンクファンの待つレフトスタンドめがけて高々と舞い上がった。

「打った瞬間に行くとおもいました。その前、何秒間の勝負だったと思いますが、覚えていないので、帰ってじっくり見て、余韻に浸ろうと思います」

 決勝弾の記憶がないほど集中力を高めて、打席に入り、最高の結果を残した今宮に「準備がしっかりできているから、ああいう結果になった」と工藤監督は試合後、賞賛の言葉を送った。

 昨シーズンは2度の故障で1軍を離れるなど、規定打席に到達しなかった今宮。昨年の悔しい思いを胸に挑んだ今シーズンだったが、6月22日に左太もも裏を痛め、1軍登録を抹消。7月23日に復帰したものの、このカード初戦の6日には、コンディション不良のため4回裏の守備からベンチに退くと翌7日には、ベンチ入りメンバーからも外れた。

 お立ち台では「昨日はベンチにも入っていなくて、一昨日も早い段階で変わっていたので、この一打席にかけた」と打席での心境を口に。「この3連戦、何もしていなかったので最後に一つ、結果が出てよかったと思います」と、最高の結果でチームに勝利をもたらす仕事ができたことを安堵していた。

 自らのコンディションを「万全な状態とはいかない」と語る。出たいという気持ちを持ちながらも「今年はこういう年なのかな」と、冷静に今の自分を捉えているのだという。

「けがをしたのは自分の責任もありますので、そこは仕方ないというか、今後やり返していければいいかなと思いますし、こういう状況をしっかり受け止めて、1日1日、1試合1試合を大事にしたいと思います」

 現在、首位にいるソフトバンク。1日の休養を挟んで、10日からは4カードぶりに本拠地ヤフオクドームに戻る。対戦相手は3.5ゲーム差に迫る2位・日本ハム。「次の週から全試合出られるように、しっかり頑張っていきますので、あとファンの皆さんの声援で乗り切れると思いますので、これから優勝目指して頑張りたいと思います!」。ファンの応援を活力に、昨年届かなかったリーグ優勝へ向け、残り38試合を走り抜ける。(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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