「復興弁当」交流も一品 視察団体向け、体験伝える 熊本県南阿蘇村の女性グループが新作

©株式会社熊本日日新聞社

「すがるの里」が新たに考案した「復興弁当」を持つ渡邉ヒロ子会長=南阿蘇村

 熊本地震で被災した南阿蘇村の東海大阿蘇キャンパスで実習する東海大生に、「復興弁当」を提供している同村の女性グループ「すがるの里」が、被災地の視察団体向けに新たなメニューを考案した。調理室のある旧長陽西部小で提供し、メンバーたちの被災体験を伝えて交流する。

 すがるの里は、地震前に学生向けのアパートや下宿を経営していた黒川地区の女性たちが4月に設立。週1回のペースで弁当を販売している。村では行政や自治会、学校関係の視察が多く、弁当を通した交流の場を設けようと新たに企画した。

 8日は同小で試食会を開き、あか牛のステーキやいなりずし、野菜の肉巻きなどの新メニューを披露。低価格でボリューム重視の学生向けに対し、地元素材の使用や彩りを意識したという。新弁当の価格は交流込みで千円以上を予定する。

 渡邉ヒロ子会長(75)は「飽きがこない手作りの味を心掛けて考えた。メンバー一人一人で被災の状況も違う。自分を大切にすることが何より大事だと、お弁当と一緒に伝えていきたい」と話した。(中尾有希)

(2019年8月9日付 熊本日日新聞朝刊掲載)