復興支援ソングできた 元益城中教諭の山口さん制作 「負けない花」勇気届ける

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復興支援ソング「負けない花」のきっかけとなったモニュメントの前でCDを手にする山口文徳さん=益城町

 今春、益城中(益城町)を最後に定年退職した元教諭の山口文徳さん(61)=熊本市東区=が熊本地震の復興支援ソングを作り、普及に努めている。亡き妻への思いも重ね、「つらい経験を乗り越えて前を向いてほしい」と被災者にエールを送る内容だ。

 「花は 花は 花は咲くから みんな負けない花 夢に向かって」という歌詞で始まる曲のタイトルは「負けない花」。曲作りのきっかけは、在職中に益城中の生徒らが完成させた復興祈念のモニュメントだった。

 モニュメントは生徒が思い思いに絵を描いた円形の鉄板約700枚などで構成。“鉄の花”のような作品を見た山口さんは「鉄のように強く、負けない思いを歌にしよう」と言葉を紡いだ。思い浮かべたのは、地震後に助け合いながら苦難を乗り越える被災地の住民らの姿だった。

 山口さんは昨年12月、市内在住のシンガー・ソングライター桜伊織(本名・西山正博)さん(58)が経営する音楽バーを訪問。音楽経験がないため思い付いた鼻歌を聞かせると、桜さんがギターを弾いて曲を完成させてくれた。曲は熊本城マラソンのステージイベントで桜さんに披露してもらったり、被災者にCDを配ったりして広めている。

 約3年間の闘病の末、2013年に亡くなった妻の美枝さんも山口さんが接した被災地の住民のように我慢強く、弱音を一切吐かなかったという。

 「この歌が多くの人の心に響き、勇気を届けることができれば」と山口さん。音楽イベントなどを通して曲を広めてくれる人を探している。山口さんのメールアドレスmakenaihana1@i.softbank.jp(酒森希)

(2019年8月9日付 熊本日日新聞朝刊掲載)