今世紀最大の叛逆的英雄エドワード・スノーデン! 世界最強のインテリジェンス組織を敵に回した自らの半生を語った衝撃の自伝!

ぼくの名前はエドワード・ジョセフ・スノーデンだ。 かつては政府のために働いていたけれど、 いまは社会のために働いている。 この二つがちがうのだということに気がつくまで、 30年近くかかったし、 それに気がついたことで、 職場ではちょっとしたトラブルに巻き込まれた―― (本書冒頭より)

世界最強のインテリジェンス組織を敵に回した今世紀最大の叛逆的英雄エドワード・スノーデン。 自らの半生、 葛藤と決断、 そして未来への希望を綴る衝撃の自伝が発売。過去に類例を見ない第一級のドキュメント。 日本語版『スノーデン 独白――永久記録(仮)』は、 河出書房新社(東京都渋谷区/代表取締役社長 小野寺優)より11月刊行予定。

「I wrote a book.」2019年8月1日、 アメリカ国家安全保障局(NSA)の元契約職員で、 現在モスクワに亡命中のエドワード・スノーデンがTwitterを介してシンプルなメッセージを世界に向けて発信した。 その生い立ちから、 2013年6月に香港から行われたアメリカ国家安全保障局(NSA)による国際的監視網への告発を決意するにいたる心情の変化、 ロシア亡命までの道筋が克明に描かれる。

スノーデン本人のみが知りえた情報、 そして感情……これは世界最大級のインテリジェンス組織であるNSA、 CIAにたった一人で立ち向かった男による、 過去に類例を見ることのない第一級のドキュメントだ。 すでに二度にわたって映画化された彼の勇姿だが、 潜伏期間を経て亡命先のロシアにたどり着くまでを記した終盤の流れは、 それらを凌駕するスリリングな臨場感すら溢れる。

Photo (c) Lindsay Mills, 2018

読者は、 この混迷をきわめる社会に射す一筋の光の存在に立ち会うことになるだろう。 世界20カ国以上で翻訳がすでに決定、 アメリカ本国では合衆国憲法記念日である9月17日の発売がアナウンスされている本書、 日本語版は山形浩生氏の訳で11月初旬に刊行予定。

【本書のあらすじ】

トンネルを進むにつれ、 ふと気がついた。 これが、 ぼくの目の前にあるこれこそが、 ぼくの未来なのだ。 その瞬間になにか決断を下したということじゃない。 人生で最も重要な決断は決してそんなふうには下されない。 それは無意識のうちに行われ、 完全に形成されたときになって、 やっと表明されるのだ――自分の信念が命じた行動がこれなのだというのを、 自分に認めるだけの強さがやっとできたときに。 これが自分自身への29歳の誕生日プレゼントだった。 自分が単一の、 いまだにはっきりしない行動に向けて人生を狭めるトンネルに入り込んだという自覚だ。 (本文より)

2013年、 29歳のエドワード・スノーデンは、 アメリカの諜報体制と袂を分かち、 アメリカ政府が秘密裏にあらゆる通話、 SMS、 電子メールを収集する手段を手に入れようとしていると曝露し、 世界に衝撃を与えた。 これが実現すれば、 空前の大量監視システムが完成し、 地上のあらゆる人物の私生活を覗けるようになる。 それから6年、 スノーデンは初めて、 自分がどのようにこのシステム構築を助け、 なぜその曝露に動いたのかを明らかにする。

子供時代の田舎のベルトウェイ郊外地での生いたちから、 成人になってCIAとNSAによる隠密配属までを描く本書は、 オンラインで育った賢い若者――スパイ、 告発者、 そして亡命の中でインターネットの良心となった人物の脅威の記録である。 ウィットと優雅さ、 情熱と容赦なき率直さで書かれた本書は、 私たちのデジタル時代における決定的な回想であり、 古典となるべく運命づけられている。

(以上、 原書紹介文より)

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