広島で被爆したピアノの優しい音色 長崎港の船内で ピースボート

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被爆ピアノの優しい音色が響いた船内の会場=長崎市松が枝町

 核廃絶を訴える非政府組織(NGO)「ピースボート」(東京)は、長崎港に停泊した船内で、広島で被爆したピアノを演奏するコンサートを開き、平和を祈る優しい音色に約170人が聞き入った。
 演奏を通して核兵器の恐ろしさや平和の尊さを考えてもらおうと初めて企画した。4日から計20日間で、被爆地の広島と長崎を含む国内各地と韓国、ロシアを巡り開催する予定。
 ピアノは、建物疎開の作業中に広島で被爆し亡くなった河本明子さん=当時(19)=が愛用していた品。側面には、爆風でガラスの破片が突き刺さった跡が残っている。コンサートではピアニストの崔善愛(チェソンエ)さんが河本さんが好きだったショパンの曲などを演奏。曲に合わせて女優の斉藤とも子さんが原爆詩を披露した。
 長崎市昭和1丁目の川脇秀子さん(74)は「優しくすてきな音色に心を動かされた。平和のために何ができるか考えたいと思った」と話した。