【まちだ交遊録】ジオラマ作家・山本高樹さん2-映画館は夢の器…

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今回は町田さんのディープでドープな交友関係を探るまちだ交遊録のコーナー!町田さんとともに精巧な銭湯ジオラマを制作した、山本高樹さんの新作をご紹介していただいたので、ぜひご覧くださいませ!

山本さんも驚く、町田忍のこだわり!

明神湯を町田さんとともに作り上げた山本さんだが、その後、町田さんの希望もあり、江戸時代のものを作ることに。

山本:江戸って言われても町田さんがちゃんと細かくデザインしてくれなきゃ、こっちは全然知識もないからね(苦笑)

町田:だから明神湯のときよりも細かく口出ししたもんね!w

山本:図面がまた面白いんだよ、町田さんのw持って来てあげるよ!

と言って出てきたのは町田さんが実際に書いた図面や、時代考証用資料の山!

これは屋形船の資料かな?こうした資料の印刷物の他、自分で図面を引いたりするわけだが、それがカレンダーの裏紙だったりするあたりがまたなんとも町田さんらしくて素敵だwちなみになぜカレンダーなのかというと、「だって一番大きい紙だから」とのこと。
うーん、言われてみれば家の中でこれよりデカい紙はないかも…(;´∀`)

それにしても出るわ出るわ…江戸の銭湯を再現するための資料には、荷物を預けるロッカーの資料や、当時の浮世絵、さらには初見で衝撃的だったのぞき窓の資料などもある。

他にも湯舟で登場した夜鷹の資料や、出前の蕎麦屋の細かい資料、なんとちょんまげの結い方の種類に関する資料などまであったwww

山本:これだけ細かく考証されたらねぇ…w

ミノ:そうですよね、「頑張らないと!」ってなりますよね(;´∀`)

山本:でもビジュアルで出してくれるから楽しく作業できますよ。

だいたい他の人は口だけだったりしますから…

数々のジオラマを作り上げてきた山本さんも驚くほどのこだわりっぷり。どうやら画像を送るだけでは飽き足らず、作業場にもよく通い、そこで修正をお願いし、また別の資料を送る、なんてことを繰り返していたのだそう。

山本:何度も何度も追加の資料が来て、これ終わらないな…ってなったよwww

うーん、山本さん、お疲れ様でした(笑)
さて、それではそんな苦労の末にできあがった江戸の風呂文化を再度振り返ってみよう。

うーん、何回見ても圧巻のクオリティー…(゚A゚;)ゴクリ
これを調べ尽くした町田さんも町田さんなら、再現し尽くした山本さんも山本さんだよね。
ちなみに前にも伝えたかもしれないが、ジオラマの着色は山本さんだが、人形の着色は町田さんが担当。特に入れ墨にはこだわりがあるらしく、山本さんも「スゴイ」と唸るほどのできだ。ただし、こだわりが強すぎるのか、山本さん曰く「誰にでも入れ墨を入れちゃう」ところもあるそうな。

依頼主は憧れの人?昭和の映画館を再現した最新作!

そんな山本さんが現在制作中の作品がこちら。昭和30年代ころのゴジラ第一作上映館を再現してほしいという依頼らしく、このような感じでほぼほぼできあがっている様子。
ちなみに、この映画館の依頼主というのが、実は山本さんにとっては驚きの人物だったらしい。

80年代ごろにゴジラのガレージキットの原型師に凄腕の人がいたらしく、その作品はなんと84年のゴジラ映画のイメージポスターにも採用されたことがあるほどなんだとか。
その人物とは、いわゆる模型、ゴジラの分野においてはレジェンドと称される原詠人さん。なんとその人物が山本さんに依頼をしてきたというのだ。

山本:昭和幻風景っていうボクの作品集を出してくれた出版社経由で依頼が来たんだけど、「誰ですか?」「原詠人さんです」「えーーーーーーッ!?」ってなったよw

とそのときの驚きをとても楽しそうにお話してくださいました。

こんな感じで、映写室の様子まで完全再現!しかも驚くのは、このジオラマのスクリーンには実際に映像を投影することが可能な造りになっているそうな…(゚A゚;)ゴクリ
その細かなギミックまでこだわる手法は、当然外観にも表れている。モダンな建物や、第一作のポスターなどもすごい精密さなのが分かる。

この券売所の部分も内部に人が設置できるようになっているというから驚きだ。

ミノ:なんかニュー・シネマ・パラダイスみたいだなw

IT:こういう映画館、確かに懐かしいなぁ。いまはみんなシネコンになっちゃってるし…

山本:やっぱり当時は映画って最高の娯楽だったから、器の部分もすごくこだわってるんだよね。こういう戦前の建築っていうのはホントに惚れ惚れしちゃう。夢の器ですよ。

最後のしみじみとした山本さんのコメントから、ホントに昭和の建物や文化を愛する気持ちが強いんだなぁ…と感じた。手先の技術ももちろんスゴイんだけど、その裏にはその対象となる文化への深いリスペクトがあるからこそ、これだけ人を引きつけるんだろうなと、我々もしみじみ思った。
町田さんが紹介してくれる人はみんなそういうところが共通してるよね。
これを読んでいるオヤジたちもきっとみんな昭和が大好きなはず。時代の流れは認めつつも、こうした文化を捨てることなく過ごしていきたいものだね。
山本さん、町田さん、本当にありがとうございました!

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