ついに開幕したイングランド・プレミアリーグ。
世界中からトップクラスの選手が集まるリーグだが、今回はあえてプレミアの中で復権しつつある母国イングランド人選手たちに注目してみた。
カラム・ハドソン・オドイ(チェルシー)
昨季の冬には“ロベリー”の代役としてバイエルンに熱望されていたというハドソン・オドイ。世界の10代のプレイヤーの中でも非常に評価の高いウィングである。
結果的にチェルシーに残留し、その後のシーズンは大怪我で離脱してしまった。復帰する今季は、アザールが退団、そして補強禁止処分を受けたクラブで新たなエースとしての活躍が求められる。
20歳のプリシッチと組むかもしれない両翼は非常に若く、プレミアの中でも興味深いユニットになるはずだ。
エリック・ダイアー(トッテナム)
昨季のトッテナムは大躍進を果たしたが、彼は怪我のせいで実質蚊帳の外だった。
これまで主力としてプレーしており、ポチェッティーノ、そしてファンからも信頼の厚い選手である。それだけに、チームが最も良い時期に一員になりきれなかったことは辛い経験だったに違いない。
そしてエンドンベレ、ロ・チェルソの加入も決まるなど今季の立場は決して安泰ではない。しかしスパーズが安定してシーズンを戦うには彼が再びトップフォームで帰ってくることが重要となるだろう。
リース・ネルソン(アーセナル)
ドイツでは新たな環境に苦しんだものの、ホッフェンハイムでの一年は精神的にも収穫の多い時間となったはずだ。プレータイムは決して多くはなかったが、ブンデスで7ゴールを挙げた。
そして満を持してアーセナルに帰ってきたネルソンだが、ライバルは多い。サイドは比較的手薄だったアーセナルだが、今夏の市場の目玉であるニコラ・ぺぺを獲得することに成功した。
また、ネルソンと同じくアカデミーにも逸材は多い。20歳となる今季は、プレミアでどれだけの活躍を見せられるか注目だ。
カイル・ウォーカー(マンチェスター・シティ)
ホームグロウン制度のために実績に反して巨額の金額でシティに引き抜かれたと思われていたカイル・ウォーカー。ところがペップの熱心な指導によってその戦術眼が開花し、身体能力だけの選手から進化した。
サイドバックを組み立ての際に重要視するペップの要求は非常に高く、今夏のアジアツアーでも彼に多くの時間を割いているのが見て取れた。
今季はカンセロという強力なライバルとポジションを争うことになるが、果たしてシティの右サイドバックは誰が担うことになるのだろうか。
ハリー・マグワイア(マンチェスター・ユナイテッド)
ファンダイクを抜いてディフェンダー史上最高額での移籍となったマグワイア。現シティのウォーカーと同じく、ホームグロウン制度により価格が暴騰したとも言われている。
しかし彼が優れたセンターバックであることは間違いない。ファンダイクもリヴァプールに加入した当初はその移籍金に懐疑的な意見もあったが、今となってはむしろ安かったと言える活躍ぶりを見せている。
マグワイアもまた低迷しているユナイテッドの助けになれれば、金額との比較の声は無くなっていくだろう。