大分県が建設業人材確保へ対策強化 移住支援や若手育成【大分県】

©有限会社大分合同新聞社

県が開設した建設業専門の移住サイト

 県は人手不足が深刻な建設業の人材確保や若手の育成を強化する。経験者のUIJターンを促進するため、県内での就業や移住制度の情報発信を充実させる。県内の若い従業員に対しては資格の取得を支援。業界は高齢化が進んでおり、対策を打って改善を目指す。

 県土木建築企画課によると、2020年東京五輪関連の建設ラッシュが終息するため、人材が集中する首都圏をターゲットに移住者獲得を狙う。8月に建設業専門の移住支援サイトを初めて開設。計52社が求人情報を掲載した。移り住む際に受けられる費用の補助制度を調べられる。東京と大分の生活を比較し、住居費の安さや子育てしやすい環境を紹介している。

 他に土木系専門の求人フリーペーパーに情報を掲載。県内工業高校の東京同窓会にも働きかける。同課は「県内から働きに出ている人も多いはず。地方の暮らしの良さを伝え、移住増につなげたい」と話す。

 人材育成では県内の若手労働者の資格取得経費を補助する制度を新設。40歳未満(4月1日時点)を対象に講座受講料や教材費などの一部を負担する。社員の資格取得手当を創設か増額する企業が対象。1人5万円以内で1社3人まで。申請窓口となる県建設業協会は「若手の処遇改善につなげる他、他業種に人材が流出するのを防ぐ」と語る。

 県内の建設業は担い手不足と高齢化が進む。景気悪化や国が一時期、公共工事を削減したことなどで就業者が減少。年齢構成は55歳以上が1995年の24.9%から2015年は40.1%に上昇した一方、29歳以下は17.7%から10.5%に下降。若手が少ない構造に拍車が掛かった。大分労働局によると、19年6月の有効求人倍率(フルタイム)は「建築・土木技術者」が6.88倍、作業員の「建設・採掘の職業」が4.82倍と人手不足が続いている。

 県土木建築企画課は「現状では業界がさらに厳しさを増す。最近増える災害の復旧などで地域に欠かせない人材。早めに手を打ちたい」と話している。