幽霊寺として知られる人吉市土手町の永国寺で3日、恒例の「ゆうれい祭り」があった。寺に伝わる幽霊の掛け軸が開帳され、境内の幽霊屋敷では来場者の悲鳴が響き渡り、連日の暑さを吹き飛ばした。
地元消防団員らでつくる実行委員会が主催。掛け軸の幽霊や日本のホラー映画をモチーフにしたメーキャップを施したボランティアが、寺の墓所を抜けて行く幽霊屋敷で待機し、恐る恐るやって来る来場者を驚かせていた。
同級生2人と訪れた錦町の西小5年、高山凛さんは「めちゃ怖かった。お化けがいきなり出て来て追い掛けられた」と話していた。
寺は1408年創建。掛け軸は、開祖の実底和尚が本堂裏の池に現れた女性の霊を改心させ、成仏させるために描いたとされ、普段は複製を展示している。祭りは一時途絶えていたが、2006年に復活した。(吉田紳一)
熊本日日新聞 2019年8月6日掲載