【MLB】田中将大はキーマンの1人 米メディア指摘「POでホームアドバンテージ獲得のため」

ヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

ア・リーグ東地区を独走するヤンキース、地元メディアの視線がプレーオフに

 現在、79勝41敗と38個の貯金を作り、ア・リーグ東地区を独走している田中将大投手の所属するヤンキース。2位のレイズに9ゲーム差、宿敵レッドソックスには17.5ゲーム差をつけており、7年ぶりの地区優勝に向けて突き進んでいる。

 とはいえ、ヤンキースが目指すものは、2009年以来、遠ざかっているア・リーグ優勝とワールドシリーズ制覇に他ならない。地元メディア「NJ.com」は早くもポストシーズンを展望し「アストロズを上回り、重要なホームアドバンテージを獲得するために復調する必要のあるヤンキースの5人」と題した特集を掲載。復調が求められる5人のうち1人に田中将大投手の名前を挙げている。

 今季、怪我人続出に苦しめられながらも、首位に立っているヤンキース。「NJ.com」では「怪我人が出ても、2012年以来となる地区優勝を果たすのを止めるものはない」として、7年ぶりの地区優勝はほぼ確実と見る。その一方でシーズンの残り試合で「ヤンキースはとても重要なことをしなければならない。アストロズを上回り、ア・リーグのプレーオフ(PO)でホームアドバンテージを獲得する必要がある」と重要なミッションがあると指摘した。

 リーグ優勝をかけて戦うリーグ優勝決定シリーズは7試合制で行われ、レギュラーシーズンでの勝率が高いチームが第1戦、2戦、6戦、7戦と4試合を戦うホームアドバンテージを得られる。現在、ア・リーグの中地区はインディアンス、西地区はアストロズが首位に立つ。記事では「インディアンスもポストシーズンでヤンキースにとって脅威となる可能性があるが、3人のエースを誇るアストロズが最も脅威である」とし、西地区のアストロズを最大のライバルと見ている。

田中は安定感に欠ける点を指摘され「彼は今季かなり波がある」

 現在、ヤンキースは勝率.658、これに対しアストロズは77勝41敗の勝率.653、そしてインディアンスは72勝47敗の勝率.605となっている。2017年のリーグ優勝決定シリーズでもアストロズと対戦したヤンキースは3勝4敗で敗れた。この時は7試合全てでホームチームが勝利。苦い思い出があるだけに、ホームアドバンテージは必須だというのだ。

 記事では「レギュラーシーズンの残り7週間、ヤンキースが目指すのはホームアドバンテージの獲得である」と断言し、そのために残るシーズンで復調が必須である選手として5人の名前を挙げた。

 アーロン・ジャッジ外野手、ジェームス・パクストン投手、JA・ハップ投手、ゲーリー・サンチェス捕手の4人とともに名前を挙げられたのが田中将大投手。記事では「タナカは日曜日、今季2度目、通算5度目の完封には3アウト足りなかったが、大活躍した。しかし、彼は今季かなり波がある。防御率がその証拠である。昨季(3.75)よりも約1悪化している。24先発登板のうち、10試合で自責4以上としている(41.7%)。昨季は27先発登板のうち、8試合がそうだった(29.6%)」と、安定感に欠けると指摘されている。

 8月11日のブルージェイズ戦では8回3安打無失点と好投し、復調を感じさせた田中将大。残り試合で好投を続け、チームのホームアドバンテージ獲得、そして10年ぶりのワールドシリーズ制覇に貢献してほしいものだ。(Full-Count編集部)

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