過度な水分補給にご用心!熱中症予防のはずが夜間頻尿に…

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夏は盛りを迎え、毎日うだるような暑さ。もはや生死も危ぶまれるこの国の夏を生き抜くために、医師に生存術を学ぶ!

「梅雨明けの猛暑時期は、人の体がまだ高温に慣れておらず、熱中症になる人が非常に多いので、要注意です。近年は、最高気温が35度以上になることが増えているので、熱中症の患者さんが増えています」

内科医の松山桃子氏は、そう注意を呼びかける。そもそも熱中症とは何か。

「体温調節機能が乱れ、体温が上昇すると、体内の水分や塩分が失われます。すると、めまいや頭痛、意識障害など多様な症状が表われます。それらを総称して、熱中症と呼んでいます」(松山氏)

予防法はよく知られるように、水分と塩分の補給だ。

「特に運動をしてたくさん汗をかいた後は、スポーツドリンクよりも、塩分の多い経口補水液をおすすめします」(同前)

一方、予防のやりすぎを注意するこんな声もある。

「近年、夏に頻尿の症状で受診される方が増えています。泌尿器科医の間では、この現象を『マスコミ頻尿』と呼んでいます」

こう話すのは、泌尿器科医の桑満おさむ氏(五本木クリニック院長)だ。

「夏場の頻尿の原因の多くは、『多飲』です。メディアが『熱中症予防に水分補給を』と、これでもかと呼びかけて注意喚起しますよね。そこで必要以上に水分を摂り、頻尿になる人が多いのです」(桑満氏、以下同)

医療従事者が、大量の飲水をすすめるケースもある。

「デイケアの職員から、毎日2リットルの水を飲むよう指導されていた、80代の女性がいました。体重が35kgでは、明らかに量が多すぎ。腎機能の悪化を招く可能性もあります。

夜間頻尿になり、夜間に何度も目を覚ますため、睡眠薬を処方されていた患者さんもいます」(同前)

理想的な水分補給とは?

「目安は尿の量。腎機能が正常なら、1日に体重(kg)×30mlの尿が出ていれば大丈夫。体重60kgならば1.8リットル。膀胱がためられる尿は200ml~300mlなので、一日に8回程度出れば安心です」

水分補給は大事だが、ほどほどに。

(週刊FLASH 2019年8月20・27日号)