Arnage Racing 2019スーパーGT第5戦富士 レースレポート

SUPER GT Rd.5 Fuji 500mile RACE
Arnage Racing Team Release

アクシデントを乗り越え、チーム一丸で長丁場のレースを完走

 第5戦は、シリーズで一番のロングレースとなる『FUJI 500Mile Race』。前戦タイラウンドでの接触でシャシーにまで大きなダメージを負ったマシンを、わずか6日のメンテナンスで応急的に修理し、Arnage Racingは夏の富士ラウンドに向けて慌ただしくマシンを送り出した。

8/3 予選日

天候:晴れ 路面状況:ドライ
気温:32度/路面温度:39度
入場者:2万2500人

 日本列島は連日猛暑に見舞われていたが、標高の高い富士スピードウェイでも朝から晴れた夏空に太陽が照りつけていた。

 8時50分から行われた公式練習では、レギュラーの加納、山下両選手に加え、5月の富士ラウンドぶりの手塚選手が交互にコースイン、時間いっぱいを使ってマシンとタイヤのフィーリングを確かめた。

 チームはこの夏のロングレースでも、前戦タイで確かな手応えのあったハードタイヤをチョイス、決勝に向けてのメニューをこなしながらセッティングの方向性を定めていった。

 14時50分から行われた予選では、山下選手がQ2進出を賭けてマシンをコースに進めた。山下選手は慎重にタイヤに熱を入れながらチャンスを伺っていたが5周目に1分38秒878をマーク。Q2進出にはわずかに届かなかったが、山下選手の素晴らしいアタックで、Arnage Racingは今季最高位の22番手から決勝を戦うこととなった。

ARNAGE AMG GT3(加納政樹/山下亮生/手塚祐弥)

8/4 決勝

天候:晴れ 路面状況:ドライ
気温:開始時33度→中盤32度→終了時28度/路面温度:51度→43度→32度
入場者:3万8100人

 決勝日も朝から真夏の太陽がジリジリとサーキットを照りつける、ドライコンディション。3万8000人を超える観客がスタンドを埋め尽くすなか、13時45分、いよいよ2019年FUJI 500Mile Raceの幕が切って落とされた。
 
 第1スティントを任された山下選手は、22番手からレースをスタート。路面温度が50度を超える過酷なコンディションのなか、好ペースをキープして、35周目、見かけ上8番手でピットに戻ってきた。
 
 チームは給油と前後4輪のタイヤ交換を行って、第2スティント担当の加納選手が25番手でコースに復帰した。加納選手は1分41秒台を連発する好調ぶりで少しずつポジションアップ、セーフティカー明けの73周にピットイン。チームは2度目のピット作業でも予定どおりタイヤを4輪とも交換して、第3スティント担当の手塚選手につないだ。

 23番手でコースに復帰した手塚選手は、スティントの前半には今大会ベストラップとなる1分40秒938をマークするなど好走ぶりをみせた。
 
 長丁場のレースはようやく後半に差し掛かり、少しずつ日が傾いてきていたが、路面温度は40度近く、相変わらず厳しいコンディション。しかし手塚選手はタイヤを労わりつつ39周を走り、3度目のピットインで第4スティントの加納選手と交代した。
 
 ところが123周目、プリウスコーナーで500クラスのマシンが、ARNAGE AMG GT3に接触するアクシデントが発生、加納選手はスピンしてコースアウトしてしまった。幸い大事には至らず、加納選手はすぐにコースに復帰。走行には問題がなさそうだったが、念のためチームは134周で第4スティントを切り上げることにして、加納選手がピットに戻ってきた。
 
 チームはマシンに接触による目だった損傷がないことを確認、ハードタイヤのパフォーマンスに賭けたチームは、予定どおり最後のピットワークでタイヤ無交換を敢行。給油のみの迅速なピットワークを行い、最終スティント担当の手塚選手をコースに戻した。
 
 21番手でコースに戻った手塚選手は、日がかげり路面温度が下がってきているコンディションのなか、最後までタイヤをいたわって順位を守りきり、21番手で161周のロングレースのチェッカーを受けた。

 チームは接触のアクシデントを乗り越え、チーム一丸となって、ノートラブルで猛暑のなかの500マイルのレースを完走することができた。
 
 応援してくださった皆さまには深く感謝致します。次戦Rd.6 AUTOPOLIS GT300kmは、9月7~8日にオートポリスにて開催されます。引き続き応援のほど宜しくお願いいたします。

第5戦富士に挑んだARNAGE AMG GT3加納政樹、山下亮生、手塚祐弥
ARNAGE AMG GT3(加納政樹/山下亮生/手塚祐弥)

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