浦和レッズもついにSDGs参画発表!子どもに明るい未来を…サッカーを通じた活動内容とは

Jリーグ(日本プロサッカーリーグ)発足当時からリーグに加盟、歴史あるチーム浦和レッズは、J1リーグ、Jリーグカップ、天皇杯全日本サッカー選手権大会の国内三大タイトルをすべて獲得している、Jリーグクラブで初めてAFCチャンピオンズリーグで複数回優勝をした実力派クラブです。
そんな浦和レッズが2019年7月にSDGsへの参画を発表しました。
この記事では、サッカーを通して国内外の子ども達と交流する浦和レッズの取り組みについてご紹介します。

SDGsへの参画を発表!浦和レッズが行う様々な支援プロジェクト

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■SDGsへの参画を発表!浦和レッズが行う様々な支援プロジェクト

浦和レッドダイヤモンズ、通称・浦和レッズは、埼玉県さいたま市(クラブ発足当時は浦和市、その後2001年に与野市・大宮市と合併してさいたま市となる)をホームタウンとするJリーグ加盟のプロサッカークラブです。
チーム名の由来はダイヤモンドの最上の輝き、何物にも傷つけられない強さ、固い結束力という意味が込められており、レッドは前身の三菱サッカー部のユニホームカラーから引き継がれています。ホームスタジアムは埼玉スタジアム2002(63,700人収容)、浦和駒場スタジアム(21,500人収容)となっています。
浦和レッズの特色ある事業のひとつに主に園児や小中学生を対象にサッカースクールや授業サポートを行う「ハートフルクラブ」の運営。東日本大震災の復興支援への取り組み「東日本大震災等支援プロジェクト」なども実施しています。
またJリーグ百年構想の一環としてさいたま市桜区の14万平方メートルの敷地にサッカー場(天然芝2面・人工芝1面)、フットサル場(人工芝8面)、テニス場(全天候型など9面)、野球場(天然芝1面)、ラグビー場(天然芝1面)、サイクリングコース、キャンプ場を整備し、「レッズランド」として一般に開放しています。

「レッズランド」活動理念は、主に

1.「スポーツで、もっと、幸せな国へ。」Jリーグ百年構想を具現化するため、だれもがスポーツを楽しむことができる場を提供し、健康づくりを支援します。
2.ファン・サポーターやホームタウンの皆さまと連携したスポーツ・文化活動を通じて、地域での豊かな生活文化を創造します。
3.緑豊かな自然環境と共生し、次の世代に誇れるホームタウンを創ります。

と定められています。

2019年、浦和レッズがSDGsへの参画を発表!

■2019年、浦和レッズがSDGsへの参画を発表!

2019年7月、浦和レッズは2030年までに達成すべき国際目標である「持続可能な開発目標(SDGs)」に参画することを表明しました。
「サッカーをはじめとするスポーツの感動や喜びを伝え、スポーツが日常にある文化を育み、次世代に向けて豊かな地域・社会の実現」に貢献していきたいというメッセージを発表しています。
SDGsに寄与する具体的な活動として挙げられる内容は次のようになっています。

【試合運営】
「5.ジェンダー平等を実現しよう」
「11.住み続けられるまちづくりを」

【ホームタウン活動と「レッズランド」の運営】
「3.すべての人に健康と福祉を」
「4.質の高い教育をみんなに」
「5.ジェンダー平等を実現しよう」
「11.住む続けられるまちづくりを」
「17.パートナーシップで目標を達成しよう」

【埼玉スタジアムのアクセス改善】
「11.住み続けられるまちづくりを」
「13.気候変動に具体的な対策を」
「15.陸の豊かさも守ろう」

クラブの活動のすべてがSDGsの目標に当てはまるわけではありませんが、今後は今まで以上にSDGsを意識した取り組みを行っていく予定となっています。

浦和レッズがサッカーを通して取り組む活動とは

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■浦和レッズがサッカーを通して取り組む活動とは

・「SPORTS FOR PEACE!」プロジェクト

浦和レッズはスポーツを通じた幸せや平和の実現を目指し、提携する「国連の友アジア-パシフィック」とともに国連プログラムである「SPORTS FOR PEACE!」プロジェクトを推進しています。
(※「国連の友アジア-パシフィック」…国連本部承認のNGO機関「国連の友」のアジア太平洋地区での活動を円滑に行うために設立された特定非営利活動法人のこと)

主な取り組みとしては草の根国際交流活動である「ハートフルサッカーinアジア」や、「東日本大震災等支援プロジェクト」「安全なスタジアムづくり」などが実施されてきました。

2014年からは差別撲滅アクションプログラム「ZERO TOLERANCE(絶対許さない)」を実施し、2019年3月に一旦終了しましたが、世界人権宣言に基礎を置くSDGsを推進していくために差別撲滅活動を継続していくことを決定しました。

1.「浦和レッズハートフルクラブ」

浦和レッズは「こころ」を育むことをテーマに、サッカーというスポーツを通じて、より多くのコミュニケーションが生まれる活動を積極的に行っています。
スポーツが育む一番大切なものは「こころ」であると位置づけ、「仲間へのおもいやりのこころ」「お互いに信頼しあうこころ」「何事にも一生懸命やるこころ」が必要であると呼びかけています。スポーツは健康な身体だけでなく、豊かな創造性や周りの人たちへの優しさを育てていると伝え続けています。

【浦和レッズハートフルクラブの主な活動】

ハートフルスクール:サッカーの楽しさを伝え、サッカーを通じて「こころ」を育むことを目的とし、埼玉県内5ケ所(6スクール)で年長児から小学生を対象に開催されています。

ハートフルクリニック:小学校の授業サポート、幼稚園や保育園の年長児を対象としたキッズサッカー、年齢・性別・グラウンド環境・チーム状況を問わずサッカーの楽しさを伝えるキャラバン、中学校を対象にした授業サポートや部活サポート等を実施しています。

ハートフルトーク:サッカー(スポーツ)を通して、「人としての土台づくり」や「思いやり」といった話などを小学校・中学校・公民館等などで行っています。

ハートフルサッカー:小学生であればサッカーの経験がない子や女の子でも参加できる、浦和レッズの元選手やコーチ陣がサッカーの楽しさを教えてくれるイベントです。
「ハートフルサッカーin東北」では「東日本大震災等支援プログラム」の一環として、岩手県・宮城県・福島県の被災地の園児・小中学生・高校生を対象に、子ども達へサッカーを通じて「こころのケア」を行っています。また「ハートフルサッカーin ASIA」ではアジアの国々へコーチたちが訪問し、サッカーの美しさ・大切さを伝える「草の根国際交流」「青少年の健全な育成」を目的に開催しています。

2.「HEROs AWARD」

2018年、「ハートフルサッカーin ASIA」の活動の一環として実施されてきた「浦和レッズハートフルクラブ×バーンロムサイ」への取り組みが評価され、浦和レッズはアスリートによる社会貢献を表彰する「HEROs AWARD 2018」を受賞しました。
タッグを組んだバーンロムサイはタイ・チェンマイにあるHIVに母子感染した孤児たちの生活施設です。
浦和レッズはバーンロムサイと組み、2008年より差別や偏見に苦しむ子ども達にサッカーを通した交流プロジェクトをスタートさせました。
鬼ごっこでのウォーミングアップやゲーム感覚でのドリブルの練習や、実際に試合も行いながら、子ども達の「笑顔」や「こころ」を育む活動を続けています。
また、カンボジアの町から5時間も車で行く山奥にある養護学校や聾唖学校、国際地雷処理の村なども訪問するなど、どんな場所でもどんな環境でも、サッカーを通してスポーツの素晴らしさを伝える取り組みを行っています。

サッカーを通して様々な環境にいる子ども達と交流を続ける浦和レッズ。
スポーツの楽しさ、大切さ、チームワーク、思いやりの心などを広げるための活動を継続して行っています。
子ども達の笑顔は大人にパワーを与え、未来を明るくすることに繋がります。このような取り組みがさらに多くの地域で実施され、世界中の人々が夢を持てる社会が広がるきっかけになるといえるでしょう。

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