カターレ、天皇杯3回戦で敗退 仙台に0-1

格上の仙台に0-1で敗れ、悔しそうな表情を浮かべる選手たち=県総合運動公園陸上競技場

 サッカーの天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK共催)は14日、3回戦を行い、県代表のJ3カターレ富山は県総合運動公園陸上競技場で、昨年準優勝のJ1ベガルタ仙台に0-1で惜敗した。

 11日のリーグ戦から先発9人を入れ替えて臨んだ富山は、序盤から格上相手に真っ向勝負を仕掛け好機を量産。ボールを保持すると、敵陣に素早く攻め込み、細かいパスの連係でゴールに迫ったが、フィニッシュの場面で決め手に欠いた。スコアレスで迎えた後半も勢いは衰えないまま再三攻め込んだが、同28分、ゴール前に入られ先制を許した。その後も積極的に仕掛けたが、最後まで相手の堅守を崩せず逃げ切られた。

■好機生かせず無得点  富山は持ち味の攻撃的サッカーでJ1クラブに最後まで食らい付いた。シュート、CKの数ともに仙台を上回っただけに、試合後の選手の表情は悔しさが色濃かった。安達亮監督は「内容は良かった。あとは結果だけだった」と話した。

 富山は序盤からボールを長く保持し、ペースを握って果敢に攻め込んだ。後半は内寄りにポジションを取る相手両サイドバックの裏のスペースを狙い、効果的なパスを前線に供給。苔口や大谷が何度も好機をつくりシュートまで持ち込んだが、わずかにネットを揺らせなかった。

 拮抗(きっこう)した展開の中、個の力で崩され失点。少ない好機をものにされ「これがJ1との差」と安達監督。経験、勝負強さの差も表れた。守備の要として何度もピンチをしのぐ活躍を見せた馬渡も「悔しい1点」とうつむいた。

 「自分たちのサッカーは通用していた。あとは点を取りきるだけ」と柳下。格上相手から得た大きな収穫を糧に、リーグ戦での巻き返しに向け、さらなる真価が問われそうだ。(社会部・松澤拓也)

富山-仙台 後半、ゴールを死守する富山のGK太田
富山-仙台 前半、シュートを狙う富山のFW苔口
富山-仙台 前半、果敢にゴールを攻める富山のFW才藤
富山-仙台 前半、中盤でボールをさばく富山のMF前嶋
富山-仙台 前半、守備をドリブルでかわす富山のDF柳下
富山-仙台 後半、ゴール前をドリブルで攻め入る富山のFW大谷

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