ウインターカップ県予選特集2019 バスケットボール男子①1次予選圧勝した大分工業

 全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)の県1次予選が7月27、28日に行われた。シード校への挑戦権を得た注目校を紹介する。男子の1回目は大分工業。

 1次予選の3試合は着実に得点を重ねるゲームを展開し、危なげなく2次予選進出を決めた大分工業。6月の県高校総体を終えて3年生が引退した今、1、2年生33人全員で「打倒シード校」に向けて戦い抜いた。全戦とも大差をつけて勝利したことは、2次予選へ向けてチームを勢いづける結果となった。

 「技術はまだまだだが、個々が全力プレーで応えてくれた」と1次予選を振り返った福山浩史監督。体調不良やけがもありベストメンバーではなかったものの、一人一人が結果を残そうと懸命にプレーした結果が得点としてあらわれた。中でも藪内空馬(1年)のアウトサイドからのシュートや、時任陽生(2年)の高さを生かしたプレーがうまく機能し得点を重ねた。この2人は3年生在籍時から試合に出場しており、2人の経験値が今後のチームをけん引していくだろう。

 一方、「今一番の課題はディフェンス。今回は相手がこちらの作戦にはまってくれたが、2次予選からはさらに厳しくなる」(福山監督)というように、守備ではファウルによる失点も多かったため、守備力の強化が最重要課題といえる。

 2次予選の初戦は県高校総体で11点差で負けた大分上野丘との戦い。攻撃力の高い相手を制するためには、今後の守備練習の成果が試される。前回の悔しさを力に変えて、全力プレーでリベンジを誓う。

ゴール下で力を発揮した時任陽生

シード校を倒すための3箇条

・守り切るディフェンス

・ガードのゲームコントロール

・安定したシュート

 「取れる2点を確実に取り、無駄な2点を与えない」(福山監督)というように、2次予選までに改めて基本に立ち返った練習を重ねる。得点力はあるだけにポイントとなるのは守備。「相手のミスを誘うディフェンスができるようになれば」と、福山監督は2次予選までに強化を図る。

 また、自分たちの持ち味を生かした試合展開をするためには試合をつくるガードの働きも重要となる。1次予選で発揮した得点力に“組織力”が加われば、プレーの幅も広がるはずだ。まだまだ発展途上のチームだが、一人一人のポテンシャルは決して低くない。それぞれが自分の役割を自覚し、試合で100%の力を発揮できるようになれば、シード校を脅かす存在になるだろう。

得点源の藪内空馬

(黒木ゆか)

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