落合福嗣が幼少時になりたかったものとは?

落合福嗣が幼少時になりたかったものとは?

小さな町・モンテマカブロを舞台に、異母兄弟のビクターとバレンティノが摩訶不思議な経験をするアドベンチャー・コメディー「ビクター&バレンティノ」がカートゥーン ネットワークで登場。2人はちょこちょこけんかをしながらも、とっても仲のいい兄弟。町の住人を巻き込みながら、好奇心応戦な2人は超自然的な謎を解き明かしていく。そんなビクターの声を演じるのが山下大輝。そして、バレンティノを落合福嗣が担当。今回は声優としてだけでなく、ナレーション、俳優やタレントとしても活躍する落合を直撃インタビュー!

──バレンティノの声を担当していかがでしたか?

「すごく楽しかったですね。バレンティノはすごくいいお兄ちゃんで。11歳で、まだ子どもなんですけど、弟のビクターの前ではお兄ちゃんぶって頑張るんです。性格もおっとりしていて、優しくて、ちょっとオタク気質なところもかわいらしくて。時にめちゃくちゃ頼りになるお兄ちゃんだなって思って演じていました」

──ビクター役の山下さんとの掛け合いも抜群でした。

「大輝さんとはいろいろな作品でご一緒させてもらっていて。先輩で頼りがいのある兄貴分なんです。そんな大輝さんに実は僕、告白しているんです(笑)」

──告白ですか!?

「僕、3作品で一緒のお仕事をしたら告白するって決めていて(笑)。同じ作品で3話とかじゃなく、まったく別の3作品で。だから大輝さんにも3作品目の時に「〇〇のファンです!」って告白しました」

──声優として“好きです”ってことですね(笑)。では、ビクターとバレンティノ。ご自身はどちらに似ていると思いますか?

「僕はどちらかというとビクター似。家でもずっとしゃべっていますし、遊びに行く時はがっつり遊んじゃいますし。知らないところに行くのも大好きなのでアクティブさでいったらビクターなのかなって。見た目は完全にバレンティノなんですけどね(笑)」

──今回はアニメとはいえ、アメリカで製作されたアニメ。やはりアフレコする時、日本の作品とは違う感覚でしたか?

「アニメとはいえ、外国映画の吹き替えに近い感じですね。ただ実写の場合は演じている俳優さんの表情にアジャストしなきゃいけない。でも、吹き替えアニメは声の表情を付ける時、日本的な表情を付けるというか。セリフ回しを、より大きく表現するっていうところはちょっと普通の吹き替えとは違いますね」

──そんな落合さんが声優を目指したきっかけは?

「幼稚園ぐらいだったかな。映画の『ターミネーター』を見て。その時“なんで外国人なのに日本語がペラペラなんだろう?”って思ったんです(笑)。当時、英語を習っていたので、ちょっと英語を話すのも苦労するのに、なんでこんなに日本語がスラスラ言えるんだろうって疑問に思って。で、“なんで?”って聞いた時、声優という職業を教えてもらいました。ただ、最初は声優ではなく、ターミネーターになりたかったんですけどね(笑)」

──それから声優になるための勉強もされたんですか?

「小学校1年生ぐらいの時には、1日に1本、映画を吹き替えで見るようになっていました。ちょうど平仮名を習い始めた頃。ジャポニカ学習帳にセリフを書いて、声まねみたいな遊びをしたり」

──プロ野球選手を目指していたわけではないんですね。

「すでに声優という夢がありましたから。しかも父がプロ野球選手だったので、その過酷さを知っているんです。“こんな大変な仕事、僕には無理だ!”って思っていました(笑)」

──これまで数多くの作品で声のお仕事をされてきた落合さんですが、特に難しかった作品はありますか?

「いや、どの作品も難しかったですね。一つとして簡単だなっていうものはありません。そのキャラクターが作品の中で一生懸命生きていることを僕らは表現しなければいけないので、そこの気持ちが分からないといけない、シンクロしなきゃいけない…っていうキャラクターへの寄せ方は、どの作品も共通して難しく、そして楽しく感じます」

──アフレコの現場では声優さんが入れ替わり立ち替わり、マイクの前に立って声のお芝居をします。その時のエピソードをお聞かせください。

「マイクって、基本的に主役の方に高さを合わせるんです。サブレギュラーの仕事だと、だいたいマイクは基本的に自分より低い位置にありました。でもメインキャラだったりすると、身長185cmの僕に合わせていただくんです。そうすると女性の声優さんが大変だなって(笑)。しかも低い位置のマイクが当たり前だったので、僕に合わせていただくと、自分でも“うわっ、たけ~な!”って思うことがあります(笑)」

──なるほど。では、最後に「ビクター&バレンティノ」をご覧になる皆さまにメッセージをお願いいたします。

「この作品はラテンアメリカの文化や伝統、伝説など、いろいろなことが毎話ちりばめられています。ファンタジーとして見るのも楽しいんですが、お子さんへの教訓や教育番組的な要素も含まれているので、ぜひお子さんと一緒になってご覧になっていただければなと思います」

【プロフィール】


落合福嗣(おちあい ふくし)
8月20日生まれ。東京都出身。「グラゼニ」の凡田夏之介、「名探偵コナン」の林刑事、「火ノ丸相撲」の小関信也など多くのアニメ、映画作品で声を担当。テレビ番組でのナレーターとしても活躍中。

【番組情報】


カートゥーンスペシャル「Hola!ビクター&バレンティノ」
カートゥーン ネットワーク
9月2~6日 午後5:00~5:15ほか(再放送あり)

取材・文/今泉 撮影/中越春樹

© 株式会社東京ニュース通信社