「効果試したかった」横浜駅異臭騒ぎ 「ネット見て重大なことを―」と自首 男を書類送検へ

騒然とした横浜駅西口=6月29日午後7時ごろ

 横浜駅西口の商業施設で6月、通行人が相次いでせき込むなどした異臭騒ぎで、横浜市中区に住む30代の男性会社員が催涙スプレーを噴射した疑いが強まり、神奈川県警戸部署が16日にも暴行容疑で書類送検することが15日、捜査関係者への取材で分かった。男性会社員は「催涙スプレーの効果を試したかった」と供述し、容疑を認めているという。

 書類送検容疑は、6月29日午後5時~同5時20分ごろの間、同市西区南幸1丁目のデパート1階と近くの商業施設の地下1階で、10~50代の男女計24人に複数回にわたって催涙スプレーを吹き掛け、暴行を加えた、としている。

 捜査関係者によると、男性会社員が30日朝、催涙スプレーを持って「インターネットを見て重大なことをしてしまったと思った」と、同駅近くの交番に自首した。調べに対し、「近隣住民とトラブルになったことがあり、自宅が襲われるという不安に駆られ、護身用のために催涙スプレーを購入した」と供述しているという。

 異臭騒ぎを受け、同駅西口には消防車など20台が出動。周辺は規制され、市消防局特殊災害対応隊などが有害物質や不審物の検索を行った。気分の悪くなった40代の女性1人が救急搬送された。

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