東西南北

 人気司会者のルシアノ・フッキは14日、エスピリトサント州での青年向けの講演会で、ボウソナロ政権による政治革新は「うまく行っていない」と批判したが、それに続けて、「ブラジルがうまく行っていない最終章」と語り、注目を集めた。フッキは芸能界屈指の政治論客として知られ、18年の大統領選も出馬こそ断念したが、どこの政党にも属していない非政治家だったにもかかわらず、世論調査では10%近い支持率を得ていた。今回のこの発言を聞いた支持者たちは、「22年の大統領選は本気なのでは?」との憶測を強めている。もっとも、次の大統領選は3年先。それ以前にボウソナロ政権の行方を見たくはあるが。
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 サンパウロ市の民営化プロジェクトの中でも目玉のひとつとされている、北部のアニェンビ総合施設の入札に暗雲が立ち込めている。14日に入札が公示されたものの、申し込みを行った企業はゼロ。この施設は、サンパウロ市のカーニバルのパレード会場として有名で、コンサート会場や国際的な会議の場としても利用されているが、市側が望んでいる10億レアル以上での落札は難しそうだ。市が思っていたほど、民営化路線も楽ではないか。
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 14日に行われたブラジル杯の準決勝第1試合で、グレミオがアトレチコ・パラナエンセを2―0で破った。もう一つの準決勝は先週で、インテルナシオナルがクルゼイロを下していた。第2試合は9月4日に行われるが、インテルとグレミオがリードを保って勝ち進むと、決勝はポルト・アレグレのライバル・チーム同士の宿命の対戦に。注目度が上がりそうだ。

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