威力ある直球と鋭いスライダー 江越力投 「持ち味出せた」

【海星―八戸学院光星】5回1/3を3失点と粘投した海星の江越=甲子園

 四回からマウンドに立ち、5回1/3を3失点と試合をつくった海星の江越。威力のある直球と鋭いスライダーを武器に力投した。九回にサヨナラ打を浴びたものの、強打の相手打線と渡り合い「持ち味は出せた」と涙は見せなかった。
 登板直後に2失点したが、それ以降は落ち着きを取り戻し、凡打の山を築いた。直球は自身最速の146キロをマーク。六回にはU18日本代表候補の武岡から「狙って取った」とスライダーで三振を奪うなど、大器の片りんを見せた。終盤は球威がやや落ちたが、加藤監督も捕手太田も「最高の投球だった」とたたえた。
 西有家中時代は主に外野手で、高校から投手に専念。阪神の江越とは遠縁に当たる。この日はナイターとなり「プロの試合みたいだった」と振り返った背番号11は「大学に進んで野球を続ける。直球で押して、空振りを取れる投手になりたい」と次のステージでの飛躍を誓った。

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