アイドル頂上決戦!デビー・ギブソンとティファニーは永遠のライバル? 1987年 8月18日 デビー・ギブソンのデビューアルバム「アウト・オブ・ザ・ブルー」がリリースされた日

80年代なかばのアメリカのヒットチャートにおいて、意外にも女性の “もろアイドル” 的な存在はあまりいませんでした。マドンナやシンディ・ローパーにしてもその表現はあまり似つかわしくありません。そんな中でもやっぱりいました “もろアイドル”。デビー・ギブソンとティファニーです。マスコミからもライバル同士と目され、本人たちも何となく意識し合ってる感は凄くありました。

カントリーシンガーとしてキャリアをスタート、16歳にしてシングル「ふたりの世界(I Think We're Alone Now)」(トミー・ジェイムス&ザ・ションデルズのカヴァー)が全米1位、続くシングル「思い出に抱かれて(Could've Been)」も1位という衝撃的デビューを果たしたティファニーに対し、作詞作曲プロデュースを自らこなし、4枚目のシングル「フーリッシュ・ビート」では全米1位も獲得したデビー・ギブソンもまだこの時17歳。

これは、マスコミが言わなくても世間がライバル関係とかガチ勝負とか言いますわねえ。ですが、最初の売れ方の勢いが凄かったティファニーのほうがスキャンダル等で人気の凋落が早かった。といってもデビー・ギブソンも、アルバム3枚ほどでチャートも上位から遠のいてしまいました。しかし、日本では山下達郎との共作「ウィズアウト・ユー」(「さよなら夏の日」の原型)がドラマに使われヒットするなど90年代前半までは人気が持続してました。

そんなデビーさん、今何してるのかなとか思ってると何気にけっこう映画に出てました。それも現在B級映画のトップ会社ともいえるアサイラム(TX 系の『午後のロードショー』などでお馴染み、大作のパロディーや巨大生物系の映画がお得意の TV 映画会社)制作ものに!

なかでも『メガ・パイソン VS ギガント・ゲイター』(タイトルだけで笑いが堪え切れません)では、あのティファニーと共演、しかも乱闘シーンまで! 本人たちも脚本家もわかってらっしゃいます。デビーさんはトム・クルーズ出演の80年代ロック映画『ロック・オブ・エイジズ』にカメオ出演したり、80sポップのイベントに出演するなど80年代のアイコンとしてもいまだ活躍中です。

「アナタはどっち派?」と訊かれても特にどちら派でもなかったですが、ティファニーの「思い出に抱かれて」は今でもとても好きな曲です。

※2016年11月7日に掲載された記事をアップデート

カタリベ: DR.ENO

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