高校生平和大使が国連へ 「核兵器ゼロ」思い届ける

出発式で意気込みを語る高校生平和大使の(右から)橋田さん、内山さん、田平さん=長崎市、JR長崎駅

 国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)に核兵器廃絶の署名を届ける第22代高校生平和大使に県内から選ばれた3人は17日、長崎市を出発した。高校生1万人署名活動実行委がこの1年で集めた過去最多の21万5547筆を提出する。
 同本部を訪れる平和大使は16都道府県から選ばれた過去最多の23人。県内からは長崎北陽台高2年の田平彩乃さん(16)、活水高2年の橋田晏衣(あい)さん(17)、鎮西学院高2年の内山洸士郎さん(16)が選出された。
 JR長崎駅であった出発式で、祖母と曽祖母が被爆者の橋田さんは「核兵器の非人道性を伝え、核兵器ゼロに向けて活動したい」と力強く話した。内山さんは「平和大使の自覚を持って頑張りたい」、田平さんは「暑い日も寒い日も集めてきた署名。その重さを感じながら届けたい」とそれぞれ決意を語った。
 出席した田上富久長崎市長は「核兵器が使われる危険性が高まっている。自信を持って自分の言葉でメッセージを伝えてほしい」と激励した。
 平和大使は20日に同本部を訪れて署名を提出。核兵器廃絶を訴えるスピーチをして、23日に帰国する。

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