本県の地籍調査、まだ5割

進捗率は東北で最低

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 本県で、土地を一筆ごとに測量して面積や境界を明確にする地籍調査の進捗(しんちょく)率が5割にとどまっている。所有者らの立ち会いが必要で時間がかかる上、実施主体となる市町村の人員不足などが主な要因。全国平均(52%)と同水準だが東北地方では最も低く、県は費用の助成を行うなどして調査の促進を図っている。

 地籍調査は土地トラブルの未然防止や円滑な災害復旧など多くの利点がある。東日本大震災では、地籍調査を終えていた地域は他地域に比べて復旧が早く進むケースもあったという。

 県農村計画課によると、昨年4月現在、全域で地籍調査を完了しているのは鮭川、河北、大蔵、真室川の4町村。優先的に地籍を明確にする必要がある「緊急地域」の調査を終えているのは三川、舟形、山辺、朝日、遊佐、西川、最上の7町。実施中は山形、米沢など12市町で、このうち大江町は調査自体は終えており、現在、完了手続き中となっている。休止中は尾花沢や南陽など12市町村。

 進捗率を地域別(今年3月末現在)に見ると、最上地方が98.2%で最も高く、庄内63.9%、村山48.8%、置賜16.6%と続く。県平均は50%で、東北各県はいずれも60%以上となっている。

 調査は国の計画に基づいて行われているが、行政ニーズの多様化や厳しい財政状況を背景に、地籍調査の実施に必要な予算や職員の確保が難しくなっているのが現状だという。また、本県の場合、民有林が多く、境界が複雑化していることも東北の中で後れを取っている要因の一つになっているとみられる。

 調査費は国が2分の1、県と市町村が4分の1ずつ負担する仕組み。また、国では調査促進のため、手続きの簡略化を進める動きも出てきている。同課は「補助制度などを市町村に周知しながら、調査が進むように働き掛けていきたい」としている。