公開制作本格スタート いなみ国際木彫刻キャンプ

丸太にのみを打つロペスさん=井波芸術の森公園

 南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ2019の公開制作が19日、井波芸術の森公園で本格的にスタートした。国内外の作家らがクスの丸太にチェーンソーやのみを入れ、来場者は間近で木彫りの技に見入った。

 公開制作は、井波芸術の森公園を会場に28日まで行う。米国やイタリア、中国、ベナン、日本など9カ国の作家12人と井波の2団体が、原木から作品を生み出す過程を披露する。

 作家たちは午前9時から、それぞれのテントで制作を開始し、長さ約1.8メートル、直径約0.5メートルの丸太を削っていった。周辺には木の良い香りが漂い、チェーンソーやのみの音が響いた。祖母、妹と訪れた神通碧小学校5年生の滝川獅大(しおう)君(10)は「だんだん作品の形になってきた。面白い」と話した。

 ポルトガルからの招待作家、マリオ・ロペスさん(37)は「多くの人に見に来てもらいたい。作品に興味のある人は声を掛けてほしい」と笑顔を見せた。

 木彫刻キャンプは南砺市や県芸術文化協会、北日本新聞社などでつくる実行委員会が1991年から4年ごとに開き8回目。木彫刻のまち・井波をPRするイベントとして定着している。30日まで。 (福野・井波支局長 正橋悠)

公開制作に取り組む作家
井波彫刻協同組合の公開制作

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