G最強助っ人クロマティ氏が抱く“盟友”原辰徳への敬意「監督に戻ったのは必然」

巨人史上最強の助っ人と呼ばれたウォーレン・クロマティ氏【写真:荒川祐史】

かつての盟友が原監督の手腕を評価「巨人の監督復帰は必然」

 巨人に4年ぶりに復帰した原辰徳監督。復帰1年目の今季はここまで見事な手腕を見せ、セ・リーグの首位を独走している。史上13人目の通算1000勝も達成した名将について、かつてのチームメートで、「巨人史上最強の助っ人」と呼ばれるウォーレン・クロマティ元外野手がFull-Countの取材に激白。「近年最も成功した監督」と称賛し、「彼は巨人に忠実であり続けた」と評価した。

 クロマティ氏は1984年から7年間巨人で活躍。現在来日中で、宮城県石巻市で行われた小学4・5年生のリトルリーグ全国大会(MLBジャパン主催)にゲスト参加。その後は古巣・巨人に帯同するなどしているが、巨人に戻ってきたかつての盟友に注目していた。

「ジャイアンツはハラさんを愛している。ハラさんもジャイアンツを愛している。ハラさんの何がいいかといえば、ダグアウトでの存在感。たたずまいが素晴らしい」

 今季開幕前に広島からFA宣言した丸佳浩外野手を獲得するなど、大型補強を敢行。2014年を最後に遠ざかるセ・リーグ制覇へ向けて戦力を整えると、シーズン序盤でセ・リーグ3連覇中の広島をとらえた。現在は2位のDeNAに5ゲーム差をつけている。

 若返りを標榜し、2015年シーズン後に退任した原監督。しかし、3度目の監督就任は当然の流れだったとクロマティ氏は分析した。

「監督としてセ・リーグで7度優勝、そして、日本シリーズを3度制している。近年で最も成功している指揮官だ。その実績があるからこそ、巨人の監督に戻ったのは必然だろう」

 近年セ・リーグの名将といえば、在任8年で4度のリーグ優勝を果たした中日の落合博満氏、在任4年でリーグ3連覇中の広島・緒方孝市監督が挙げられる。ただ、日本一の回数なら、原監督が3度、落合氏は1度、緒方監督はまだ経験がない。

巨人愛を貫く原監督、巨人との強固な「絆」を激賞

 現役時代は打線の中軸を形成するチームメートだった。

「タツは偉大なバッターだった。私は3番、彼は4番を打つことが多かった。いい友人でもあった。自分もタツを誇りに思う。彼はいつでも巨人に忠実であり続けた。多くのチームが彼に監督を打診しても、断り続けたと聞く。彼は巨人への忠誠を貫いたんだ」

 現役時代のエピソードになると、「タツ」という愛称で振り返ったクロマティ氏。2009年のワールド・ベースボール・クラシックで日本代表を優勝に導いた原監督には他球団からのオファーもあったという。それでも、『巨人愛』を1度も捨てなかった原監督と名門球団の絆を、クロマティ氏は高く評価していた。(Full-Count編集部)

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