日清食品の完全栄養食「All-in NOODLES」を食べてみた

©株式会社マネーフォワード

必要な栄養素を簡単に摂取できる「完全食(完全栄養食)」をうたう商品が各社から投入される中、日清食品は8月19日、中華麺タイプの新商品「All-in NOODLES(オールインヌードル)」シリーズを発売しました。

完全食の商品は栄養素を盛り込むことを重視した結果、味は二の次になりがちですが、どのような商品に仕上がっているのか、コワーキングスペース「WeWork」の旗艦店「アイスバーグ」(東京都渋谷区)で開かれた試食イベントで味わってきました。


「All-in NOODLES」の麺はどんな味?

日清食品が3月に発売した「All-in PASTA(オールインパスタ)」は、1日に必要なすべての栄養素の3分の1が摂取できるとしているシリーズ。発売直後には販売計画の2ヵ月分の在庫がわずか5時間で完売となり、その後も約2ヵ月間、品薄の状態が続いたといいます。

今回発売したのは、“まぜそば”が作れる中華麺タイプのAll-in NOODLES。1食分に13種類のビタミン、13種類のミネラル、たんぱく質、食物繊維を配合。一般的な中華麺と比較して糖質が40%オフで、たんぱく質を24.1グラム含んでいます。

麺を単品(400円、税別、以下同)で購入できるほか、カップタイプとして「卵黄だれとラー油をきかせたコク旨油そば」「パクチー香るトムヤムまぜそば」「ごま香る濃厚担々まぜそば」(各600円)の3種類をラインナップしています。

作る手順は一般的なカップ焼きそばと同様で、麺とかやくを入れた後に熱湯を注ぎ6分待ちます。湯切りして「ほぐしオイル」「液体だれ」「スパイス」を混ぜ合わせると、「ごま香る濃厚担々まぜそば」は完成しました。

食べてみると、麺はごわごわとしてプツリと切れ、一般的な中華麺の食感とは異なります。しかし味の面では、無理して栄養食をとっているような感覚はなく、香辛料の効いた即席麺の担々まぜそばとして、あまり違和感のない仕上がりになっています。

脂質を除いて必要な栄養素が不足

同社が完全栄養食の開発を始めた経緯として、マーケティング部 ダイレクトマーケティング課の佐藤真有美ブランドマネージャーは「新型栄養失調」を挙げます。

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」で、1975年から2017年までの国民1人1日あたりの栄養素等摂取量の平均値の推移をみると、脂質を除いて必要な栄養の摂取量は減少傾向にあるそう。

1958年に発売したチキンラーメンは、戦後の食糧難の時代に栄養失調の人などに向けて販売していましたが、現代は飽食の時代だからこそ、栄養不足や栄養の偏りがあるとして、「1食に必要な栄養素がすべて入り、日ごろの栄養が補える。誰でも簡単に作れて、おいしい」商品を目指したといいます。

完全食分野はベースフードやコンプなど複数のスタートアップ企業が参入していますが、佐藤ブランドマネージャーは「栄養摂取を一番に優先している企業もありますが、(日清食品は)できるだけ普通の食事に近づけようとしています」と違いを説明します。そのままでは苦味やえぐみのある栄養素を、同社は「栄養ホールドプレス製法」で外側の層をマスキングしています。

購買層の65%は男性が占める

販売チャネルは現状、日清食品グループのオンラインサイトとLOHACOのみ。スーパーやコンビニなどでの販売については、「人気はあるとはいえ、市場が出来上がっていないカテゴリ」だとして、いまのところは計画はありません。

3月に発売したAll-in PASTAのメインの購買層は30代男性で、40代男性、20代男性と続き、全体の65%を男性が占めます。「おそらく夕食を焼き鳥だけスナックだけで済ますなど、日ごろ好きなものを食べている方々が、不足した栄養を補っているのでは」と佐藤ブランドマネージャーは分析。IT系のエンジニアの利用も多く、会社を住所指定して定期購入しているユーザーもいるといいます。

カップタイプの価格は600円と、一般的なカップ麺と比べると価格が高めなAll-in NOODLES。完全栄養食ユーザーのさらなる拡大が見込めるのか、今回の新商品が試金石となりそうです。