園児に暴行、教室外に締め出し… 認可外保育施設に改善指導

横浜市役所

 横浜市緑区の認可外保育施設で元保育士の男性が園児2人に暴力をふるった事件で、保育補助を行う女性職員も園児を教室外に締め出すなど不適切な行為をしていたことが20日、市の調査で分かった。市は同日、認可外保育施設「横浜バディスポーツ幼児園長津田校」の運営事業者「バディエデュケーション」(同市都筑区)に対し、文書による改善指導を行った。

 市は7、8月に2回、施設を特別立ち入り調査し、施設長や職員から聞き取りを行ったほか、防犯カメラの映像提供を受けた。その結果、8件の暴行と12件の不適切行為を確認したという。

 元保育士は園児の胸ぐらをつかんで床に引き倒したり、頭を押して突き飛ばしたりする暴力行為を行った。また女性職員も注意に従わなかった園児を教室外に締め出すなどした。

 市は文書で、相談対応や保育士の人材育成などの面で組織的に問題があったと指摘。9月20日までに改善計画を提出するよう求めた。また事態の重大性を考慮し、市は今後も施設に対する調査を継続。改善が認められるまで職員が訪問するなどして保育の状況を確認する。

 元保育士の男性は今月4日、暴行容疑で逮捕された。同15日に暴行の罪で略式起訴され、横浜簡裁から罰金30万円の略式命令を受けた。

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