来春の卒業式はキャンパスごと 東洋大、日本武道館の改修工事で

By TOYO Press編集部

 東洋大学は来春の卒業式と入学式を、各キャンパスで行うことを決めた。例年使用している日本武道館(千代田区)が改修工事に入り、休館するため。今後、キャンパスごとに学生へ詳細を伝える。

東京五輪に向けた改修

(2019年3月、筆者撮影)

 日本武道館の休館は、2020年の東京五輪開催に向けた耐震工事、バリアフリー工事、空調工事によるもの。1964年、前回の東京五輪の年に完成し、五輪で初めて正式競技に採用された柔道の競技会場として使用された。以来、各種武道の全国大会等の会場や、行事、催物等の会場として利用されている。今年で築55年を迎え、老朽化箇所の補修工事も兼ねて約1年間かけて複数箇所の工事が行われる。

両国国技館を利用する大学も

(2019年3月卒業式の様子、卒業生提供)

 例年、日本武道館で卒業式を行っている9大学のうち、法政大学など6校は、2019年度卒業式と2020年度入学式に限り両国国技館(墨田区)に会場を変更して行う。

 一方で、東洋大学と日本大学は学内で行うことを決めた。東洋大学学生部によると、両国国技館の座席の作りが急勾配であることから、袴を着用する女子学生に配慮した結果という。

来春の卒業式は、平成31年度? 令和元年度?

 今年度の卒業式でもう一つ気になるのが、元号の呼称についてだろう。今年の4月2日、政府は改元に伴う元号による年表示の取扱いについて、次のように発表した。

国の予算における会計年度の名称については、原則、改元日以降は、当年度全体を通じて「令和元年度」とし、これに伴い、当年度予算の名称は、各府省が改元日以降に作成する文書においては「令和元年度予算」と表示するものとする。(中略)

平成31年度予算全体における元号の表示について、「令和」に統一する旨を明示するものとする。

 あくまで予算や会計年度に関すると限定はあるものの、平成31年だった4月も含めて、2019年4月1日から2020年3月31日までを「令和元年度」と呼ぶ方針であることがわかる。「平成31年度」と併記する場合もあるが、原則「令和元年度卒業式」と表記するのが通例となりそうだ。

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