植物工場システム開発 三協立山と大和ハウス

植物工場の設備イメージ

 三協立山と大和ハウス工業(大阪市)は、植物工場の建設から栽培までを一貫してサポートするシステムを共同で開発した。自社で野菜を生産販売している三協立山のノウハウと大和ハウス工業のネットワークを生かし、植物工場の事業化を計画している顧客に向け、ニーズに応じた施工と収益性の高い栽培方法を提案する。10月から全国で売り出す。

 「アグリキューブ・アイディー」の名称で大和ハウス工業が販売し、工場や倉庫の遊休スペースへの設置を想定する。断熱パネルで空間を仕切り、専用の栽培棚やLED(発光ダイオード)照明を取り付ける。レタスやバジル、ホウレンソウなど多様な葉物野菜を栽培できる。

 品質のそろった野菜を育てるため、三協立山が独自に開発した送風システムや養液管理システムを完備。フリルレタスの場合、最短32日で収穫できるなど高い生産性を実現した。

 設備価格は1平方メートル当たり30万円からで、栽培指導や定期メンテナンスなどのサポート費用が別途かかる。大和ハウス工業は2022年3月期に40億円の売り上げを目標にしている。

 三協立山は11年に自社の遊休施設を活用して植物工場の運営に乗り出し、14年から「ツインリーフ」のブランド名でレタスなどを販売している。以前から植物工場の設備を取り扱っていた大和ハウス工業と昨年4月に業務提携を結び、共同で商品を開発していた。

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