ツイッターで話題!色鉛筆画

工藤さん(山形)制作、毛の一本一本リアルに

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写真のようにリアルな色鉛筆画を描く工藤陽輝さん=山形市

 「毛の感触が伝わってくる」「今にもこっちを向きそう」―。山形市下条町4丁目の大学1年工藤陽輝(はるき)さん(18)が細密に描いた動物の色鉛筆画が、写真と見間違うほどリアルだとツイッター上で話題になっている。アカウント名「音海(おとみ)はる」(@huwahuwa1_25)で先月投稿したトラの絵は、リツイート(転載)数が1万2千回を超えた。

 ネコやヒョウの絵は、毛並みの質感が際立っているのに加え、透明感のある目に力がこもっている。工藤さんは幼い頃、乳幼児に多い病気「網膜芽細胞腫」を患い右目を失明した。目の事情もあって動物などは目から描き始めるという。「両目で見た記憶がないから、これが当たり前だと思っている」と語る。小さいときから絵を描くことが好きだった。色鉛筆画に取り組むようになったのは、友人の作品に興味を持った高校からとまだ日が浅い。

 題材にするのはネコやカブトムシ、クワガタムシが多い。ネコの白い毛並みは、厚めのケント紙に鉄筆などで毛を一本一本彫るように描き、色鉛筆で塗っていく。毛の太さや濃さ、密度を変えることで立体感を表現。グラデーションに加え、一眼レフのカメラで撮影したようなぼかしにもこだわる。1週間ほどかけ、計約30時間で描き上げる。

 絵をツイッターに投稿すると、1年ほど前から注目を集めるようになった。今年は、出版社エクスナレッジ(東京)の依頼で、写真図鑑「家のネコと野生のネコ」の表紙を担当し、反響を呼んだ。「世の中に自分が描いた絵が出るなんて。とにかくうれしい」と笑顔を見せる。

 現在は東北生活文化大(仙台市)美術学科で油彩画や水彩画などを学ぶ。「絵を描くことが生きがい。いろいろなジャンルに挑戦して、一生の仕事にしたい」と夢を語った。

作品は1週間ほどかけ丁寧に描き上げていく(工藤さん提供)