故郷を追われて難民となるとはどういうことか。難民の生き抜く意志を伝える「UNHCR WILL2LIVE映画祭2019」開催!

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の日本における公式支援窓口である特定非営利活動法人 国連UNHCR協会は、 2006年より13年間、 UNHCR駐日事務所とともに「UNHCR難民映画祭」を開催してきた。今年からは国連UNHCR協会が主催となり、 新名称「UNHCR WILL2LIVE映画祭2019」(第14回UNHCR難民映画祭)として開催することが決定。

“WILL2LIVE(ウィル・トゥー・リブ)”というタイトルには厳しい境遇にあっても生き抜こうとする難民の意志(=Will to live)が示されており、 どんな逆境にもくじけず前に進もうとする難民の人々の不屈の姿、 彼らの持つ勇気や希望をこの映画祭で伝えていく。

紛争や迫害によって故郷を追われた人々は、 2018年末時点でUNHCR設立以来最多の約7,080 万人を記録し、 年々増加の一途をたどっている。 本映画祭を通じて日本社会で難民への共感と支援の輪を広げることが目的。 本日、8月21日(水)10時より公式ウェブサイトオープン。

『ミッドナイト・トラベラー』 Midnight Traveler(2019)
監督:ハッサン・ファジリ/アメリカ、 カタール、 カナダ、 イギリス/2019年/87分/ドキュメンタリー/日本語・英語字幕
2019年ベルリン国際映画祭パノラマ部門エキュメニカル審査員賞、 他

アフガニスタンの平和をテーマにした作品がタリバンの怒りを買い、 その首に懸賞金をかけられた映画監督のハッサンは、 妻と2人の娘たちと故郷アフガニスタンを逃れることを余儀なくされる。 映画監督として、 時に出演者として、 ハッサンは携帯電話だけを手に、 タジキスタン、 トルコ、 ブルガリアを経て、 安全な場所を求めてさまよう一家の命がけの旅を記録していく。 故郷を追われて難民となるとはどういうことか、 その現実が観る者に容赦なく迫るドキュメンタリー。

日本初上映 『難民キャンプで暮らしてみたら』 Salam Neighbor(2015)
監督:クリス・テンプル、 ザック・イングラシー/アメリカ/2015年/75分/ドキュメンタリー/日本語・英語字幕
2016年US Muslim Public Affairs Councilより”Media Award Honoring Voices of Courage & Conscience” 受賞

2人のアメリカ人青年の制作チームが、 シリア難民が暮らすヨルダンのザータリ難民キャンプでの滞在を許可された。 キャンプ内のテントで1カ月生活し、 テントを建てたり配給に並んだりする難民の日常生活を体験。 「隣人」たちとの日々の交流から見えてきたのは、 トラウマを抱えながらも、 自分にできることを見出し、 平和を求めて懸命に生きる一人ひとりの姿だった。 キャンプの外で暮らす8割の難民たちの生活についても知りたいと、 近隣の町で暮らしている母子家庭も訪問。 原題にある”Salam”とは、 アラビア語で「平和」という意味を含むあいさつの言葉。

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