VW新型ゴルフ ディーゼル試乗|遂に上陸したディーゼルモデルの実力は?

VWゴルフTDI

新型のウワサもある中ディーゼルが上陸

9月のフランクフルトモーターショーでは次期型が公開されると噂されるゴルフ。日本に導入されるのはおそらく来年後半。すなわち、いよいよ現行型であるゴルフ7もモデル末期ということになる。

ミニバンのシャランにもディーゼルを追加!

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だが、この段階にきてフォルクスワーゲン グループ ジャパンは、ゴルフファミリーに対してディーゼルモデルのTDIモデルを10月1日から日本に導入すると発表した。ハッチバックのゴルフ、ステーションワゴンのヴァリアント、そしてミニバンのシャランに対してもディーゼルエンジンを搭載するという。

2013年に日本導入(欧州では2012年)となったゴルフ7は、ガソリン、プラグインハイブリッド、そして電気自動車をこれまでに日本で打ち出してきたが、ディーゼルの導入により更なるユーザーニーズ応えようというわけだ。ちなみに欧州に目を向ければ天然ガスやサトウキビをベースに走るハイブリッドも存在する。改めてゴルフ7はマルチ燃料対策を行い、次世代を見据えてきたクルマだということが解るだろう。

エンジンはティグアンと同じユニットを搭載

さて、そんな最後のゴルフ7を締めくくるかのように登場するTDIは、実はSUVのティグアンに搭載されていたユニットと同様のものだ。ティグアンではそのTDI+7速DSGが組み合わされ4輪駆動となっていたが、ゴルフに搭載されるものはミッションこそ同様の7速DSGだが、駆動方式は前輪駆動となるところが異なる。エンジンは2.0Lターボとなり、最高出力110kW(150PS)/3500-4000rpm、最大トルクは340Nm(34.7kgm)/1750-3000rpmというスペックだが、重量はディーゼル化に従い1430kgとやや増している。

ゴルフディーゼルは実用重視のスペック

ちなみに今回引き合いに出す1.4Lターボのガソリンエンジン・TSIは最大出力103kW(140PS)/4500-6000rpm、最大トルク250Nm(25.5kgm)/1500-3500rpmとなり車重は1320kg。出力はあるが重い車体か、おとなしいが軽量が良いのか? 乗り比べてその差はどうなのかは気になるところだ。

ちなみにシャランに搭載されるTDIのみがハイパワーバージョンとなり、最大トルクは380Nmを発揮している。これは多人数乗車や荷物を積載する機会が多いことなどを見越してのこと。ハッチバックやワゴンでは必要ないとの判断のようだ。

ゴルフ ガソリンモデルは未だ走り・質感全てにおいてバランス良し

まずはディーゼルの実力を知る前にガソリンエンジンのTSIから試乗を開始する。すると、発進加速から軽快に立ち上がり、高回転へ向けてストレスなく吹け上がるTSIの実力が見えてきた。決してパワフルとかトルクフルという種のものではないが、全てが過不足なく動くところにバランスの良さを感じた。それはフットワーク系においても同様で、しなやかな乗り味と、ワインディングロードにおける一体感溢れる軽快な動きとしなやかな乗り味が際立っていた。改めてゴルフ7の実力の高さを思い知らされた。

[筆者:橋本 洋平/撮影:木村 博道]

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