取材を基に詐欺師の実態描く「サギデカ」。木村文乃「隣にある話だと思って見て」

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NHK総合で8月31日スタートの連続ドラマ「サギデカ」(土曜午後9:00、全5回)の試写会が行われ、主演の木村文乃、共演の高杉真宙が出席した。ドラマは特殊詐欺の実態取材に基づいて作られたもので、主人公の警視庁捜査二課の刑事・今宮夏蓮を演じた木村は「綿密な下調べ、そして協力してくださった記者や警察の方々のお話があってのドラマです。大げさな話ではなく、隣にある話だと思って見ていただければ」と見どころをアピールした。

ドラマは特殊詐欺捜査を専門とする捜査二課の今宮が、「僕らの“仕事”は社会の役に立っている」と奇妙な主張をする振り込め詐欺の実行犯“かけ子”の加地颯人(高杉)から、詐欺グループのトップ“首魁”にたどり着いて摘発しようとする姿を描くもの。脚本はドラマ「透明なゆりかご」などで知られる安達奈緒子氏が手掛けた。

ドラマを企画した制作統括の須崎岳氏は「数年前、NHKの記者から『振り込め詐欺の被害が拡大している。手口も巧妙化していて、放っておくと大変なことになる』と聞いたことがきっかけです。警察はどのように捜査し、逮捕に至るまでの執念とは。被害者はこれだけ注意喚起されていても、なぜだまされてしまうのか。詐欺に手を染める若者たちも単なる悪人ばかりではなく、価値観は何なのか。この3者はバラバラで断絶しているかのようですが、どこかでつながる部分はないのか。それを今宮刑事に託して描きました」と制作意図を説明した。

木村は「この人はなぜ詐欺をしてしまったのかという疑問が自分の中で生まれる。それって正義を貫き通す中で、とっても邪魔になるもの。知ってしまったがゆえに、なかなか攻め切れないようなことを加地が純粋な言葉で言うんですよ」と悩む場面があったことを明かし、「刑事ものというと善か悪か、白か黒かというイメージがあるかと思いますが、今回はそうではなく、何を信じて貫き通すかというお話。信念を貫き通すのは、この時代すごく難しいことで、とても大切で忘れてはいけないことだと、このドラマを通して学びました」と得るものが大きい作品になった様子。

また、加地役の高杉は「この作品は被害者、警察、詐欺師側と3方向から見ていて。詐欺師側も貫き通したい思いや、どうにもならなかった事情もある。でも、警察は絶対に捕まえるという強い意志、被害者側には怒りがある。台本を読んでいても感じましたが、映像になってさらにストレートに伝わってきました」と詐欺師を演じながらも感情が揺さぶられたことを訴えていた。