待機児童ゼロならず 2018年度、10項目未達成 長崎県男女共同参画基本計画

県が第3次県男女共同参画基本計画の進捗状況を報告した審議会=長崎市出島町、県農協会館

 第3次県男女共同参画基本計画(2016年度から5カ年)に定めた全22項目の数値目標に関し、長崎県は21日、2018年度の実績について、待機児童の解消や乳がん、子宮がん検診の受診率など10項目が未達成だったことを明らかにした。同日、長崎市内で開いた本年度の県男女共同参画審議会初会合で報告した。
 待機児童の数値目標は18年度にゼロとしていたが、実際は157人だった。委員からは「女性の社会進出を阻害する要因になっている」「地域によるミスマッチを防ぐため、きめ細かい支援が必要」との意見が上がった。
 乳がん、子宮がん検診の受診率は目標の50%に対して、それぞれ18.3%、19.2%。県国保・健康増進課は「関係機関と連携し、受診率向上に向けた取り組みを強化する」とした。
 また、県の管理職(課長級以上)に占める女性の割合(知事部局)は、20年度までに14%にする目標を設定しているが、昨年4月時点で8.5%にとどまる。県人事課は「以前は育児休業制度などが整っておらず結婚、出産を機に退職する女性が多かったため、管理職に登用できる年齢層が少ない」などと現状を説明した。

© 株式会社長崎新聞社