miwaがドラマ主題歌「リブート」をリリース。「私もここからまたスタートだなと思っている」

miwaがドラマ主題歌「リブート」をリリース。「私もここからまたスタートだなと思っている」

約1年ぶりとなるシングル「リブート」をリリースするmiwa。19歳でデビューして9年、新たなステージへと踏み出した彼女に今の思いを聞いた。

──久々のニューシングル「リブート」は、TBS系金曜ドラマ「凪のお暇」の主題歌ですね。

「今回の曲は、ドラマのために書き下ろしさせていただきました。原作漫画を読んで、第1話の台本もいただいて、そこから楽曲を書き始めていきました」

──ポイントにしたのは？

「自分と同世代の主人公・凪が、会社を辞め、恋愛も捨て、引っ越しをして、すべてをリセットして人生を再スタートさせるんですけど、私も昨年、髪を切り、ベストアルバムを出し、今までの活動にひと区切りがついて、ここから第2章のスタートだなという時期だったので、すごくリンクする部分がありました。この年代は、会社に勤めていたり、結婚を考えていたりする人もいて、20代前半や10代のころとは違う感覚を身につける時期だと思うんです。そんな中、人生を再スタートする覚悟を決めるというか…そういう部分は共感できるところがありました。でも、リセットをするといってもそれは簡単なことではないですよね。今まで経験してきた良いことも悪いことも踏まえた上での選択なんだよ、っていうところが、『凪のお暇』に重みを感じる部分でした。清々しい気持ちだけじゃなくて、苦い痛みもありながら人生を再スタートする。変えたからって、すべてがハッピーでうまくいくわけではないということを『凪のお暇』では見せてくれているので、そこは共感をしましたし、意識しながら曲を書いていきました」

──自分自身の今と重なり合う部分も多かったですか？

「19歳でデビューをして約10年が経ち、これから30代を迎えていく中で、やはり“等身大”にも変化があります。でも、10年やってきたからこその“miwa”というアーティストに対するイメージはあるので、そこを意識的に変えていく時期だなとは思っています。見た目もそうですけど、楽曲やメッセージも、今の年齢ならではの“等身大”を出していけたらいいなって。とはいえ、イメージを一新するのは勇気がいりました。今までのイメージというものはなかなか変わらないというか。それが10年培ってきたものではあるんですけどね。でも、新しいことを続けていくことでそれがイメージや、キャリアになっていくと考えています。私もここからまたスタートだなと思っているので、凪の気持ちはとてもよく分かりますね」

──音楽的な部分で、最近はどんな変化がありますか？

「ここ最近ではLAでレコーディングをしたり、今までご一緒したことのないプロデューサーさんと組んだりすることで、どんどん新しい楽曲が生まれています。新しい人や環境は、自分にとって刺激になるし、発見も多いので、音楽的アイデアの引き出しを増やしてくれます」

──今は、意識的に変化を求めているんでしょうか？

「そうですね。新しい挑戦をすることは遠回りになるかもしれないんですけど、それでもいいから今までとは違う自分を見つけたいなと思っています」

──第2章のこれからはどうなっていきそうですか？

「ベストアルバムをリリースした後にツアーをしていましたが、その間も曲作りをしていて、新曲もたくさん作っている状況なんです。その新曲たちを新しいアルバムにつなげていけたらと思っています。いろんなバリエーションの曲があるので、一体どんなアルバムになっていくのか、自分でも今から楽しみにしています」

【MY SONG～元気が出る】

最近よく聴いているのは、ケイティ・ペリーの「Never Really Over」です。DJのゼッドとコラボしている楽曲なんですけど、とっても元気になれるし、ミュージックビデオもカラフルで明るくて。特に、朝から聴いたらテンションが上がって、元気になれる楽曲だと思います。斬新なメロディーも面白いなって。
久しぶりに聴いてやっぱりいいなと思ったのは、秦基博さんの「鱗」。学生時代によく聴いていたので、私の青春ソングでもあるし、声の良さと亀田（誠治）さんのアレンジの良さを再確認しましたね。いい楽曲だなぁと思いながら、癒やされています。
あと、シェリル・クロウの「Strong Enough」は、ギターを始めたころによく弾いていた曲で、今でもたまに家で弾いたりします。すごく元気が出るというタイプの曲ではないんですけど、ジーンとくるというか、ギターを始めた時のことを思い出しますね。

【作品情報】

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シングル「リブート」
発売中
￥1,600（SMR）

表題曲は、変化への強い意志を感じさせる力強い歌声とギターを前面に出したロックサウンドがインパクトを残すナンバー。全タイプ共通のc／w「タイトル」は、自分自身の人生に対する決意を歌った楽曲に仕上がっている。

取材・文／大久保和則 撮影／中村彰男