5500万円支払い命令 給食費横領の藤沢市元職員に地裁

横浜地裁

 藤沢市の女性職員=懲戒免職処分=が学校給食費を横領し私的に流用していた問題で、市が元職員に損害額約6470万円の返還を求めた訴訟の判決が22日までに、横浜地裁であった。中平健裁判長は、元職員に約5500万円の支払いを命じた。

 中平裁判長は判決理由で、元職員が2009年9月~15年2月、学校給食費を管理していた口座から複数回現金を引き出して着服していたと認定。この結果、口座の預金額が約6400万円減少したが、うち約900万円については「食品納品業者への現金支払いとして合理的な支出といえる」として、損害額に含めなかった。

 市は「主張がおおむね認められたと考えている。減額された分については判決内容を精査し、対応を検討する」とコメントした。

 市は16年9月、業務上横領容疑で元職員を県警に刑事告発し受理されている。退職金約2500万円の返納を求める訴訟も起こし、横浜地裁は昨年5月に全額の返納を認める判決を言い渡した。

© 株式会社神奈川新聞社