【MLB】田中将大がPO“開幕投手”に最適!? NYメディアが猛プッシュ「信頼できる男」

ヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

今季防御率は4.56も…「タナカが第1戦の先発のマウンドに立つと思います」

 ヤンキースの田中将大投手は22日(日本時間23日)、敵地アスレチックス戦で今季26度目の先発マウンドに上がる。現在9勝6敗と日本人初の6年連続2桁勝利に王手をかけているが、大量失点を喫した試合もあり防御率は4.56。決して満足できる数字ではない。それでも、大舞台で絶大な強さを発揮してきた過去の“実績”から、米メディアは田中をポストシーズンの“開幕投手”にすべきだと猛プッシュしている。

 ヤンキースの試合を中継する地元テレビ局「YESネットワーク」では、「The Michael Kay Show」という番組の映像を公開。その中で、地元紙「ニューズデイ」の元記者でESPNのラジオ番組ホストを務めるアラン・ハーン氏とラジオ番組「ローゼンバーグ・ラジオ」の司会者ピーター・ローゼンバーグがプレーオフ初戦の先発マウンドを誰に託すかについて討論している。ヤンキースは現在、2位レイズに9ゲーム差をつけてア・リーグ東地区首位を独走しており、3年連続のプレーオフ進出、7年ぶりの地区制覇はほぼ確実な状況となっている。

 2009年以来の世界一へ、注目はすでにプレーオフに向いており、ハーン氏は「私にとってのNO.1(の選択肢)はタナカです。ヘルマンは経験不足ですし、彼ら(ヤンキース)は彼の投球回数を管理しようしています。私の意見では、タナカが第1戦の先発のマウンドに立つと思います」と話した。今季ブレークし、チームトップの16勝を上げている右腕ヘルマンではなく、田中が“開幕投手”にふさわしいというのだ。

プレーオフでの成績は圧倒的「この数字を見てください。だから私は彼を信頼しています」

 一方で「話が変わるかもしれませんが、もし第1戦を本拠地でプレーする場合、ヘルマンにマウンドを託し、そこからブルペンに繋いでいくことも考えられます。もし初戦を落として第2戦をものにしなければならないとなったときに、タナカこそが信頼できる男だという考えがあるからです。戦略の観点から見た場合、それが私の考えです」とも言及。第1戦で勝っても負けても重要となる第2戦に田中を投入するのも1つの手だとしている。

 ローゼンバーグ氏が田中の今季の防御率の悪さに言及すると、ハーン氏は「ボールの飛び方から見て、それは誰しもが抱えている状況です。彼は被弾してきました。それはわかっています。しかし、彼らが(勝利を)必要としている大舞台において、彼は大概活躍してくれます。なので、『誰を信頼するか』と問われれば、私は彼を信頼します」とあらためて熱烈に“支持”。何度も「信頼」という言葉を使い、田中をプッシュした。

 田中のプレーオフでの通算成績は、5試合先発登板で30回、3勝2敗、防御率1.50、被安打17、WHIP(1イニングあたりの四球+安打)0.80と圧倒的。ローゼンバーグ氏が「もし投手を分類するとして、最高レベルの投手がグロムやシャーザーだとするなら、タナカはどの部類ですか? 3番目ですか? 上から2番目ですか? 彼は最上位のランクではありません」と指摘しても、ハーン氏はこの成績を紹介した上で「この数字を見てください。だから私は彼を信頼しています」と強調した。

 超名門球団ヤンキースで、大舞台に強い投手としてメディアやファンの信頼を掴んでいる田中。10年ぶり世界一へのキーマンとして、期待は高まっている。(Full-Count編集部)

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