石木ダムに疑問投げ掛け 元ラムサール条約事務局次長 予定地を視察

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石木ダムの建設予定地を訪れ、住民らの話に耳を傾けるデイビッドソン氏(中央)=川棚町

 元ラムサール条約事務局次長のニック・デイビッドソン氏(66)は22日、県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダムの建設予定地を視察した。石木川の清流や周辺の棚田を見て回り、「なぜ、ここにダムを造る必要があるのか」と疑問を投げ掛けた。
 ラムサール条約は、国際的な湿地などの保全を目的としている。英国人のデイビッドソン氏は2000年から15年にわたり事務局次長を務めた。25日にラムサール・ネットワーク日本が東京で開くシンポジウムに出席するため来日した。
 デイビッドソン氏は、県石木ダム建設事務所(川棚町)を訪問。県の担当者から事業概要や建設目的などの説明を受けた。その後、建設予定地を訪れ、地域住民から話を聞いた。
 住民との意見交換では「世界中にダムはたくさんあるが、目的を達成できていないものも多い」と指摘。あくまでもダム建設は治水、利水の「最終手段」であることを強調した。その上で「1970年代の計画で今のニーズに合っているのか、本当にほかに方法はないのか、県には考えてほしい」と述べた。