【高校野球】山田哲、T-岡田、岸田…甲子園初制覇、履正社高出身のプロ野球選手たち

ヤクルト・山田哲人(左)、オリックスのT-岡田【写真:荒川祐史】

履正社高校出身のプロ野球選手は12人、現役選手は第一線で活躍中

 今夏の甲子園は大阪代表履正社高校の優勝で幕を閉じた。履正社は春夏通じで初優勝(春は準優勝2回)。プロ野球界からもOB選手から祝福の声が相次いだ。

 履正社高校は1922年創立。1955年から83年まで福島商業高校という校名だった。福島商業時代は夏の地方大会では、1975年に5回戦まで進んだのが最高。当時は「私学7強時代」であり、その厚い壁を破ることができなかった。履正社高校となって1997年に夏の甲子園に初出場。以後、春8回、夏4回出場している。近年の大阪府では大阪桐蔭との「2強時代」となっているが、大阪府大会で大阪桐蔭に敗退して涙を呑むケースが再々あった。

 履正社高校出身のプロ野球選手は12人。多くはないが現役の第一線で活躍している選手が多い。

 卒業順に見ていこう。※は現役。

○投手

益山性旭 167試11勝27敗1セーブ 414回 防御率4.63(阪神)

鍋屋道夫 6試0勝0敗0セーブ 7回1/3 防御率4.91(広島、日本ハム)

岸田護 432試44勝30敗63セーブ63ホールド 786回1/3 防御率2.99(オリックス)※

寺島成輝 5試0勝1敗0セーブ0ホールド 9回 防御率12.00(ヤクルト)※

 益山と鍋屋は福島商業時代。益山は帝京大を経て阪神へ。救援投手として活躍。鍋屋は日本楽器から。現役の岸田はセットアッパー、クローザーとして活躍。寺島は2016年ドラフト1位、大型左腕として期待を集めている。

山田哲人は当代屈指の強打者、T-岡田も本塁打王

○野手

大原徹也 291試419打79安8本5盗 打率.189(西武、広島、近鉄)内野手

T-岡田 1087試3831打1002安170本25盗 打率.262(オリックス)※外野手

土井健大 1軍出場なし(オリックス、巨人)捕手、一塁手

山田哲人 937試3501打1046安198本162盗 打率.299(ヤクルト)※内野手

坂本誠志郎 102試207打45安5本0盗 打率.217(阪神)※捕手

宮本丈 52試83打15安0本2盗 打率.181(ヤクルト)※内野手

中山翔太 27試79打23安4本0盗 打率.291(ヤクルト)※外野手

安田尚憲 17試53打8安1本0 打率.151(ロッテ)※内野手

 ・T-岡田は入団時には岡田貴弘

 大原は福島商業時代。内野のユーティリティだった。T-岡田は本塁打王にも輝いたスラッガー、坂本は明治大学経由。強肩で鳴らす捕手だ。

 山田哲人は今季、4度目の「トリプルスリー」に期待がかかる当代屈指の強打者。宮本は奈良学園大、中山は法政大を経てのヤクルト入団。安田は清宮世代の2017年ドラフト1位で、スラッガーとして期待されている。

 山田哲人以降の履正社出身の選手は、宮本、中山、寺島がヤクルトに入団している。今季も左腕・清水大成、中軸打者・井上広大などプロ注目の選手がいるが、どの球団に進むだろうか。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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