ロサンゼルスのマリファナのおはなし Vol.25 摂取しているマリファナ製品は安全?

 現在、リフォルニアのマリファナ市場に出回っている製品は数え切れないほどありますが、市場で売っているマリファナ製品が安全なものかどうか、どうやって見極められているのでしょうか?安全に対する基準などは設けられているのでしょうか?

「州に認められた検査機関での検査」

 カリフォルニアでマリファナが嗜好品として合法になってから、子どもによる誤飲や誤食を防ぐためのチャイルドレジスタンスパッケージの義務化(記事参照)以外にも加わった法律があります。製品の安全性を証明するための法律です。

 カリフォルニア州が認めた検査機関で検査を行い、その検査を通過して、検査結果を識別できる個別番号と検査をした機関名を製品のパッケージに表示しないと市場では販売できないという法律が2018年にできました。それに加え、製造年月日と消費期限の表示も義務付けられています。検査はラブテスト(Lab=研究所、test=検査)と呼ばれ、検査結果をCOA(Certificates Of Analysis)と呼びます。

とあるマリファナのCOA。そのマリファナが店頭で販売されている以上、ディスペンサリーはこのCOAを店内に保管しておく義務があります。

 ラブテストの検査項目は全16項目で、主に

・カナビノイドプロファイル(THCやCBDなどカナビノイドの含有量)
・テルペンプロファイル(ハイを左右するテルペンの含有量)
・モイスチャーコンテンツ(バッヅの湿り度)

などの含有成分に関することから、

・溶解液、殺虫剤などの化学物質
・大腸菌やカビなどの微生物
・重金属類

など、含まれるべきではない化学物質を検査し基準の数値を超えている、もしくは検出されると検査を通過できません。州から許可をもらい経営されている合法なディスペンサリーで扱っている製品は、安全性が証明されてから店頭に並んでいるんです。

©Weekly LALALA ●写真左:Fade.Coのマリファナ ●写真中央:Happy Sticksのベープカートリッジ ●写真右:Kushy Punchのエダブルグミ

 その反面、マリファナが嗜好品として認められてから問題になってきているのは、ブラックマーケットです。最近大きな問題としてよく取り上げられるのはベープのオイルカートリッジです。州からの許可がない施設で手作りした、実際に存在する人気ベープの海賊版を本物として巷で販売している人もいます。これには、各有名ブランドも頭を悩ませているようで、SNSなどで海賊版は危険なので購入しないようにと注意を呼びかけています。

 中にはオイルからサラダ油が検出された海賊版ベープカートリッジも!どんなに安くても、何が入っているかわからないブラックマーケット製品の購入、使用は絶対にやめましょう!きちんとした正規取扱店での購入を強くおすすめします。

 次回はここでも触れた「ベープペン」についてお伝えします。日本では大麻リキッドと呼ばれているvapeですが、結局のところ何が入っているのでしょうか?

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■アドバイザー
Blue Dreamz

茨城県出身、2010年にファッションバイヤーになるのを夢見て、1年間の語学留学でロサンゼルスに渡米。その後メルローズ沿いの洋服屋に販売員/マネジャーとして勤務、独自のセンスを生かし、自身のセレクトシューズブランドADORE Los Angelesを立ち上げ順調に売り上げを伸ばすが、兄の死をきっかけに目的を見失う。人間活動に専念しようと生きていく中でカリフォルニアの医療用大麻というものを知り、日本との大麻に対する価値観の違いに衝撃を受け、自らリサーチを始める。

「日本人にとって大麻はドラッグのイメージがあります。小さい頃から大麻は人生をダメにするドラッグだと教えられる中、世界各国では医療用、そして嗜好用大麻が続々と解禁になっているのはギャップがありすぎるなと思いませんか?大麻にはメリットがあります。大麻によって精神的にも肉体的にも助けられた人をたくさん見ました。大麻先進国の事情をお届けし、少しでも偏見がなくなればと思います」

インスタグラム @bluedreamz 

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