新幹線長崎ルート 佐賀県 協議再び断る 中村知事「努力重ねる」

 中村法道・長崎県知事は23日の定例会見で、九州新幹線長崎ルートで未着工となっている新鳥栖-武雄温泉の整備を巡り、佐賀県に協議を申し入れたが、再び断られたことを明らかにした。今後について「粘り強く働き掛けていく」と述べた。
 与党検討委員会は8月5日、新鳥栖-武雄温泉についてフル規格での整備が適当との方針をまとめた。これを受け中村知事は7日、熊本市で開かれた会合に同席した山口祥義佐賀県知事に協議を持ち掛けたが、検討する時間が必要なので待ってほしいと求められていた。
 お盆期間を挟み、長崎県は22日、再度、佐賀県に知事同士の協議を申し入れたが23日、「今は話をするような状況にない」と回答があったという。中村知事は「国の動きを見極めながら(協議の)機会をいただく努力を重ねる」とした。
 一方、石木ダム建設に反対する地権者らが7月30日に長崎県庁内で横断幕などを掲げて抗議行動をしたことについて、中村知事は庁舎内の管理規則で禁止されている行為として「大変残念」と述べ、引き続き話し合いの場を設ける努力をしていくとした。

© 株式会社長崎新聞社