死刑制度まず議論を 映画監督ら意見交換

 死刑について考えるシンポジウム(県弁護士会主催)は24日、宮崎市の宮日会館であった。市民ら約50人が来場。死刑制度をテーマにした映画「望むのは死刑ですか 考え悩む”世論”」を上映した後、映画監督や弁護士らが死刑制度について意見を交わした。
 映画を上映した後、映画監督の長塚洋(よう)さんや、2010年に宮崎市で発生した家族3人殺害事件の死刑囚の弁護人を務めた同市の黒原智宏弁護士ら5人が登壇した。
 黒原弁護士は死刑囚が「犯行時は死刑は思い浮かばなかった。そんな余裕はなかった」と話していたことを紹介し、「死刑は重大犯罪の抑止になっていない」と指摘。長塚さんは「日本では死刑制度がきちんと議論されていない。まずは何が起きているのかを知り、議論をしよう」と呼び掛けた。

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