大谷を「あと20年見たい」 CY賞候補右腕が米紙で絶賛、二刀流は「クレイジー」

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

アストロズの右腕コールが驚嘆「彼には恵まれた才能がある」

 23日(日本時間24日)の敵地アストロズ戦に「3番・DH」で2試合ぶりにスタメン出場したエンゼルスの大谷翔平投手。この試合は4打数無安打に終わったが、同地区のライバルのオールスター右腕は昨季メジャーで100年ぶりの二刀流を実現した大谷を称賛。打者としてはメジャーNO1プレーヤーのマイク・トラウト外野手クラスと評価する一方で、「あと20年プレーを見たい。クローザーとして見たい」と独自の起用法を提言している。地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」が報じた。

 今季15勝5敗、防御率2.75と圧巻の活躍を見せているアストロズのゲリット・コール。今オフのFA市場の目玉と評価される右腕は、記事の中でメジャー2年目の大谷に驚嘆している。

「(二刀流は)自分にとっては理解し難い。とにかく理解できない。フィジカル的な要求が不可解だ。自分には想像もできない。間違いなく、彼は二刀流をこなす能力の持ち主。なんてことなんだ。挑戦しない理由がないよ。彼には恵まれた才能がある。ならばやるべきだ。クレイジーだけどね。そのようなことを見たことがなかったから」

 ベーブ・ルース以来となるメジャー100年ぶりの二刀流センセーションを昨季米国で巻き起こした大谷。今季は投手としてリハビリを進めているが、投打両面で調整しながら活躍できる規格外のキャパシティにコールは驚きを隠しきれない様子だったという。

「打席でトラウトと同じぐらい優秀。あんなフィジカル能力の持ち主は見たことがない」

 昨季、右肘靱帯損傷でオフにトミー・ジョン手術を受けた大谷。二刀流伝説は来季再開となるが、コールは同紙の取材に対して持論を展開している。

「僕は彼の打撃が見たい。投球は少しで、クローザータイプの男としてみてみたいんだ」

 先発ローテ崩壊状態のエンゼルスで、大谷は投手として復帰すればエースとしての活躍が期待される。だが、ライバルチームの右腕はクローザーがベストの起用法だと提言をしている。そこにはコールなりの根拠があるという。

「この男は打席でマイク(トラウト)と同じぐらい優秀なんだ。あんなフィジカル能力の持ち主は見たことがない。打撃に専念すれば40本、120打点を叩き出す男だ。本物だよ。それなのに、(先発起用で)なぜ貪欲にならなければいけないんだい?」

 今季、自身3度目のア・リーグMVP最有力候補とされるエンゼルスの主砲トラウトとほぼ同レベルのバッターだとコールは絶賛。打者としてMVPレベルのポテンシャルの持ち主に、先発投手の負担を託すのは欲深いこと、と分析しているのだ。

「彼のプレーを15年、20年と見ていたいんだ。あんな選手は見たことがないからね。だからこそ、自分は貪欲になりたくない。彼を20年プレーさせようじゃないか。自分はただただ見ていたい。興味深い存在なんだよ」

 コール氏は同紙の中でこう語っている。メジャーで20年間活躍してほしい。サイ・ヤング賞候補の右腕もまるでファン目線で、二刀流に異例の提言をしていた。(Full-Count編集部)

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