【野球】慶大勢が夢の球宴で躍動 東京六大学野球オールスターゲーム in 富山

8月24日(土)東京六大学野球オールスターゲーム in 富山 @富山アルペンスタジアム

富山ワーンズの主将は郡司が務めた。

8月24日、神宮のスターたちが富山の地で躍動した。明大、立大、法大の選抜選手からなる立山レンポーズと、慶大、早大、東大の選抜選手からなる富山ワーンズが対戦。慶大からは、郡司裕也主将(環4・仙台育英)、柳町達副将(商4・慶應)、瀬戸西純(政3・慶應)、嶋田翔(環3・樹徳)、福井章吾(環2・大阪桐蔭)、中村健人(環4・中京大中京)、髙橋亮吾(総4・慶應湘南藤沢)、津留﨑大成(商4・慶應)、佐藤宏樹(環3・大館鳳鳴)の9名が選出された。試合はレベルの高い投手戦となったが、少ないチャンスをものにした立山レンポーズが3ー0で勝利した。

富山ワーンズ	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0
立山レンポーズ	0	0	0	1	0	0	2	0	X	3

富山ワーンズ:髙橋亮、佐藤、●津留﨑、柳川、坂口、早川、徳山-郡司、大音、福井

立山レンポーズ:杉下、三浦、○中川、田中誠、伊勢、竹田、森下渡邉、藤野、西野

1回表、レンポーズ先発のマウンドに上がったのは杉下(法大)。先頭の柳町(慶大)がセカンドゴロに切って取られるなど、三者凡退に終わる。対するワーンズの先発投手は髙橋亮(慶大)。3番の伊藤(法大)から三振を奪うなど、150キロに迫る剛球を武器に負けじと三者凡退に抑える。2回表もマウンドに上がった杉下。ワーンズは加藤(早大)、郡司(慶大)、檜村(早大)からなる強力クリーンアップで迎え撃つも、三者凡退に終わる。2回裏、投手は髙橋亮に代わり佐藤(慶大)。レンポーズの中軸を相手に自慢の直球を堂々と投げ込み、三者凡退。付け入る隙を与えない。3回表、マウンドには三浦(法大)。法大のエースの安定感抜群の投球の前に、三者凡退に終わる。3回裏、佐藤の後を継いだのは津留﨑(慶大)。内山(明大)から三振を奪うなど、威力抜群の直球を披露し、三者凡退に抑える。4回表、中川颯(立大)が登板。2番の岡(東大)が両軍通じて初めての安打で出塁するも、得点にはつなげられなかった。

先発のマウンドには髙橋亮が上がった

このまま先制点が遠い展開かと思われた4回裏、回を跨いだ津留﨑をレンポーズ打線が攻め立てる。2死から3番・伊藤、4番・喜多(明大)の連打で一、三塁のピンチを招くと、続く5番・笠井(立大)の打席で津留﨑が痛恨の暴投。三塁走者が生還し、レンポーズが遠かった先制のホームを踏む。

津留﨑は富山ワーンズで唯一2イニングを投げた。

追いつきたいワーンズだが5回表、田中誠(立大)の前に走者を出すことができない。5回裏は柳川(東大)がマウンドに上がる。先頭の藤野(立大)に安打を許すも後続を抑え無失点。粘り強い投球を見せる。6回表には伊勢(明大)から中川卓(早大)、瀧澤(早大)が安打を放つも、あと1本が出ずに無得点。好機を逃す。

6回裏、柳川に代わり坂口(東大)。リズムの良い投球を見せ、三者凡退に抑える。7回表、竹田(明大)がマウンドに上がる。簡単に2死を取られた後、郡司(慶大)が四球を選び反撃を試みるも、後続が倒れ無得点。7回裏、マウンドに上がった早川(早大)にレンポーズ打線が襲いかかる。先頭の山田(立大)、続く福田(法大)に連続二塁打を浴び、追加点を許すと、1死を取るも宇草(法大)にダメ押しの適時打を許しこの回2失点を喫する。

この日はキャッチャーの守備についた福井

意地でも反撃したいワーンズの前に森下(明大)が立ちはだかる。8回表、先頭の福岡(早大)が安打を放つも、後続に当たりが出ず無得点に終わる。8回表には徳山(早大)が登板。福井(慶大)と高校時代以来のバッテリーを組むと、レンポーズ打線を3人で抑え、最終回に望みをつなぐ。なんとしてでも得点したいワーンズの最後の攻撃。森下の150キロを超える豪速球を捉えられず連続三振を奪われると、最後は郡司の打球がセンターを守る丸山(明大)のグラブに収まり試合終了。立山レンポーズが3ー0で完封勝利を収めた。

試合を通して六大学が誇る豪華な投手陣が実力をいかんなく発揮する結果となった今年のオールスターゲーム。特に慶大投手陣は、強力打線を相手に4回を1点に抑える好投を見せ、雪辱を誓う秋に向けて順調な仕上がりを感じさせた。神宮のスターたちが見せる溌剌としたプレーは、観客を大いに沸かせ、富山アルペンスタジアムに神宮の熱気を感じさせたことだろう。

また、いつもはライバルとしてしのぎを削る他大学の選手たちとの交流はとても良い刺激になったはずだ。いよいよ9月14日(土)に始まる秋季リーグ戦。今回のオールスターに選出された選手だけでなく、実力者が揃う東京六大学野球。秋も神宮を舞台に繰り広げられる熱戦から目が離せない。

(記事:林 亮佑、写真:萬代理人、澤田夏美)

◆打撃成績

1	[5]	柳町(慶大)	二ゴロ	二飛
H8	滝澤(早大)	右安	左飛
2	[7]	岡(東大)	空三振	中安
H7	武隈(東大)	左飛	右安
3	[D]	青山(東大)	右飛	併殺打
HD	辻居(東大)	捕邪飛
H	村上(早大)	空三振
4	[9]	加藤(早大)	左飛	中飛
9	中村(慶大)	空三振	空三振
5	[2]3	郡司(慶大)	右飛	二ゴロ	四球	中飛
6	[6]	檜村(早大)	二ゴロ	左飛
H2	福井(慶大)	一ゴロ
7	[4]5	福岡(早大)	三直	遊ゴロ	中安
8	[3]4	中川卓(早大)	二飛	右安	右飛
9	[5]	山下朋(東大)	右飛
2	大音(東大)	空三振
6	瀬戸西(慶大)	遊ゴロ

◆投手成績

髙橋亮(慶大)	1	3	11	0	1	0	0	0
佐藤(慶大)	1	3	11	0	0	0	0	0
●津留﨑(慶大)	2	8	29	2	3	0	1	1
柳川(東大)	1	4	11	1	0	0	0	0
坂口(東大)	1	3	6	0	0	0	0	0
早川(早大)	1	7	19	4	1	0	2	2
徳山(早大)	1	3	6	0	0	0	0	0

◆慶大選手コメント

郡司裕也主将(環4・仙台育英)

ーー六大学オールスターはいかがでしたか
3回目になるんですけど、今回慶大があまり活躍できなったので、これを教訓にまた頑張りたいなと感じました。

ーー刺激を受けた選手は
最後森下(明大)と対戦したんですが、打ちたかったです。

ーー大学日本代表に続きファーストの守備についたが
今日はたくさん飛んできたんですけど、全部取れたので良かったです。

ーー次の実戦は自身も選ばれた高校日本代表が相手です
世間は高校日本代表の方に注目すると思うので、絶対に負けられない戦いだと思いますし、絶対に勝ちたいなと思います。

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