八村・馬場、準備OK W杯へ手応え バスケ強化試合

W杯に向け選手を代表して決意を述べる八村=さいたまスーパーアリーナ(写真部・垣地信治)

 バスケットボール男子日本代表(世界ランキング48位)は25日、さいたま市のさいたまスーパーアリーナであったチュニジア(同51位)との強化試合に76-78で敗れた。これで31日に中国で開幕するワールドカップ(W杯)前の公開強化試合5試合を2勝3敗で終えた日本。富山市出身の八村塁(NBA・ウィザーズ)と馬場雄大(Bリーグ・A東京)はともにチームを引っ張る活躍を見せ、W杯、そして1年後の東京五輪へ手応えを感じたようだ。

 エース八村は強化試合で、1試合平均27点をマークする別格の存在感を示した。得意のゴール下のほか、ミドルレンジから精度の高いシュートを決める場面が目立った。高い跳躍力を生かしたブロックも健在で、NBA開幕を前に実力が世界でも高い水準にあることを存分にアピールした。

 八村は休養のため25日の試合には出場しなかったが、その後に行われた壮行セレモニーであいさつし、「W杯で結果を残し、東京五輪に向けてしっかりとやっていきたい」と先を見据えた。

 馬場はスピードでみせた。仲間がリバウンドやスチールでボールを奪うやいなや、一気に加速してゴールへ向かい、流れるようにパスを受けて得点。鋭いドリブルで切り込み、守備陣を引き付けてからフリーの味方にパスを出すアシストも光った。

 25日の試合後の取材に「(切り込んだ後の)アシストが自分の役割の一つ。それを世界レベル(の試合)でできたのは、W杯に向け収穫になった」と充実した表情を見せた。

 日本は27日に再びチュニジアと非公開で練習試合を行い、28日に中国へ出発。9月1日にトルコ(世界ランキング17位)との初戦に臨む。 (社会部・中島慎吾)

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