潜伏キリシタン関係資料 法王来崎に合わせ展示 長崎歴文博が計画 マリア観音像など80点

 11月下旬に予定されるローマ法王フランシスコの来崎に合わせて、長崎市立山1丁目の長崎歴史文化博物館は11月9日から12月7日まで、浦上の潜伏キリシタン関係資料などの特別企画展を計画している。
 県と長崎市が開催経費2千万円を折半する。市が26日発表した9月2日開会の定例市議会に提出する一般会計補正予算案に計上した。
 特別企画展は、潜伏キリシタンにとって心のよりどころだった「聖母マリア」をテーマとする。東京国立博物館など県内外で所蔵されているマリア観音像やロザリオ、絵画など国の重要文化財を含む約80点を借用し、3階企画展示室と1階エントランスホールを使って展示する予定。観覧無料とする。
 市は、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」などの歴史や関係資料の価値について「市民や観光客に広く周知を図りたい」としている。
 法王は11月23~26日の日程で訪日し、24日に被爆地の長崎と広島を訪れて核兵器廃絶に向けたメッセージを発信するとみられる。

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